市営地下鉄 駅の蛍光灯をLEDに 戸塚、湘南台など9駅から
横浜市営地下鉄は今後3年間で、ブルーライン全32駅の蛍光灯のうち約3割を省エネ効果のあるLED照明(発光ダイオード)に交換する。その第一歩として、7月までに主要9駅の蛍光灯約2300本の照明をLEDに切り替え、夏場の電力不足に備える。
地下鉄は駅ホームや構内など昼間も電気を必要とするため、地上路線に比べ電力を多く使用する。コスト、環境負荷の両面から電力量削減は喫緊の課題だった。さらに東日本大震災以降の電力不足や駅利用者からも、「もっと節電しても良いのでは」との声も寄せられたことなどから、LED照明への交換を急遽決めた。「少しでも省エネ効果のある照明に切り替えることで、電力不足や環境負荷に配慮していきたい」と市交通局。
まずは、今夏の電力不足対策として、乗継駅や乗降者数の多い、あざみ野・センター北・センター南・新横浜・横浜・関内・上大岡・戸塚・湘南台の9駅の蛍光灯2301本をLEDに交換。年間約30万キロワットアワーの電力削減を見込む。25年度までには全32駅の蛍光灯の約3割にあたる7000本を交換し、約92万キロワットアワーを削減。これにより、年間880万円の電力コストと352トンのCO2排出量が減らせるとしている。
削減率は1%に満たず
しかし、全駅LED照明交換後の電力削減率は全電力量のうちの1%未満だ。「電車を走らせる電力量が全体の約半分を占めており、全電力からすると照明の削減率は高いとは言えない」と市交通局。
また、電気料金の削減額880万円も年間の総電気料約13億円のほんの一部だ。LED照明の設置コスト約4200万円を回収するのに、約5年が必要となる。
「あくまでもLED照明交換は節電の第一歩と位置づける。照明以外での節電対策も、今後検討をしていく必要がある」と市交通局は話している。
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