泉消防署(有賀太重署長)によると、11月までの今年1年間の火災件数は昨年同時期と比べ、横浜市内は670件で22件減少している一方、泉区内は33件で7件増加。中でもコンロが原因の火災が6件増の7件に急増していることが分かった。
市・区ともに主な原因として多かったのは、放火とコンロによる火災。区内ではコンロ火災が増加しており、泉消防署では防止のため、特に注意喚起に特に力を入れているという。
コンロ火災は「目を少し離したすきにてんぷら油に火がついた」、「火を消し忘れた」といった原因のほか「服の袖口に火が燃え移った」という事例も多くみられる。今の時季は空気が乾燥し、火災が起きやすいことに加え、袖が長く燃えやすい衣類を身につけることが多いため、より注意が必要だ。
もし衣類に火が燃え移った場合は、火が小さいうちはたたき消したり、水をかけたりして消火し、背中や広い範囲に火が広がった場合は横になり転がることで、消火につなげられる場合もあるという。
市消防局ではコンロ火災の増加を受け、火災リスクを軽減する安全装置(センサー)付きのコンロを周知するチラシをこのほど作成し、市民への呼びかけを始めた。現在販売されているガスコンロには「調理油加熱防止装置」「立ち消え安全装置」などの安全装置が義務化されている。だが、2008年10月の法改正よりも前に販売された製品の場合、安全装置は1カ所のものや、全くついていないものもある。署員は「ご自宅のコンロに安全装置があるか一度ご確認ください」と呼びかける。
放火されない環境づくりを
区内でもコンロ火災と同じ7件発生した放火については、ごみや書籍類、バイク、立木に火がつけられるなどした。放火は、人目に付きにくい場所や外に燃えやすいものが置かれた状況に多く、消防署では「ごみを夜のうちに出さないようにするなど、放火されない環境づくりを心がけてほしい」と注意を促す。また、子どもによる火遊びも3件起きていることから、地域での注意や見守り活動も大切と話している。
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