泉区版 掲載号:2018年1月25日号 エリアトップへ

上飯田地区センターで味噌づくり教室の講師を務める 小山 正子さん 中田西在住 76歳

掲載号:2018年1月25日号

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伝わる母の味

 ○…「安心して食べられるものが一番いいですから」とにこやか。素材から選び抜いて作る味噌の味は十人十色。人それぞれの個性が味に出るのが面白いところ。上飯田地区センターで毎年恒例となった味噌作り教室を始めて15年以上。今では毎年参加の常連もいる。「仲間と近況報告をしながら和気あいあいとね」。今年の仕込みは終えたが、ふたを開けるのは10月頃で、それまでは宝箱のように胸を高鳴らせてじっと待つ。

 ○…地元の小中高を卒業後、鶴見区で事務職の仕事に就き22歳で地元を同じくする夫と結婚。専業主婦が料理を教えるようになったきっかけは独学で始めた「パン作り」。初めて挑戦した時の「焼きたての香りが、何とも言えない良い匂い」と夢中になった。思い描く味を求めて試行錯誤を重ねるも、うまくいかずに37歳頃に料理教室へ。プロに教わることでようやく「自分の味」ができた時には、喜びもひとしおだった。

 ○…上飯田地区センターでの教室は、地域の人にも手づくりのおいしさを伝えたいという軽い気持ちでスタートした。年間通して教えるメニューの中で特に人気だったのが味噌作りだ。自身は瀬谷区にあるお店で教えを請い、塩は岩塩、麹は良質な米を使う。初めてこしらえた味噌はあまりの美味しさに友人に分け「気づけば自宅の分を残すことなく空っぽになった」と振り返る。今ではそのレシピが受講者それぞれの好みの味へと派生している。

 ○…「講師というほどでも」と笑うが、その歴は30年以上。地域活動は生まれ育った地元を愛する心が支えている。話の中で何度も口をついて出るのが「おかげさま」「おたがい様」という言葉で、家族の理解や地域への感謝がにじむ。そんな母の背中を見て育った娘も料理好き。パンづくりも「なかなかの腕前なんです」とその味の一ファンでもある。人から人へカタチを変えながら愛される味が地域の食卓を彩っている。

田近淳 司法書士事務所

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