泉区版 掲載号:2018年5月17日号
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低糖質のお菓子づくりに取り組む 穴澤 百合子さん 岡津町在住 58歳

目標は備蓄できる缶詰製品

 ○…「これからどうなってしまうのだろう」。当時中学2年生だった子どもが体調不良を訴え、医師の診察を受けると、告げられたのは「1型糖尿病」という病名。最初は生活習慣病が関わる2型糖尿病との違いもよく分からなかったが、調べていくうちに若い年代を中心に発症し、糖尿病患者の約5%しかいない珍しい病気だと分かった。

 ○…病気と付き合っていくには血糖のコントロールが不可欠だ。これまでは普通に食べていたものも、息子にとっては命とりになりかねない。食べ盛りで身体も大きくなる子どもに「食事制限の意識ばかりでなく、安心して食べられるものを」と、低糖質の食品を探し回ったが、数も少なく、息子の口に合うものは見つからない。「ないのであれば私が作ろう」

 ○…定期診察の際、担当医師に自身が作った低糖質菓子を見せたところ、「これが必要な人はきっと多いだろう。仕事にできるのではないか」と投げかけられた。ちょうど、息子のケアのためにと、前職を退いていたところ。息子のおやつを作るイメージで商品化に動き始めた。工房確保から販売など試行錯誤の連続だったが「常に周囲の人に助けられた」と振り返る。現在の地に工房を移し約2年。低糖質の焼き菓子工房「あんな」は、横浜初のグルテンフリー&低糖質食品専門店として少しずつ定着。大豆製品やミックス粉が看板商品だ。

 ○…頭の中は常にお菓子のことでいっぱい。目下の目標は、災害備蓄用の低糖質の缶詰づくり。3・11を期にその想いは一層強まった。予算面や規定面などハードルは多いが「当事者や同じ境遇のママたちのためにも」との思いが背中を押す。常温保存半年可能が目安。現在試作の真っただ中。「次の試食が楽しみ」とほほ笑んだ。

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