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公開日:2020.07.09

横浜いずみ歌舞伎
年度内の公演実現に望み
コロナ禍で10月の開催断念

  • 過去の公演のようす

  • 保存会の馬場会長

 泉区の秋の風物詩として親しまれている「横浜いずみ歌舞伎」。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、当初予定していた10月の開催を断念。今年度内の開催実現を目指すことが分かった。

 区制10周年の記念行事の一つとして1996年に始まり、本来ならば今年が25回目となる横浜いずみ歌舞伎。主催団体の横浜いずみ歌舞伎保存会(馬場勝己会長)には元区長から小学生まで役者、裏方を含め60人近くが毎年名を連ねる。「本格歌舞伎」を掲げ、現役の歌舞伎役者の指導を受けたり歌舞伎座に出入りしている業者の協力を得るなどしている。

 今年は四半世紀の節目とともに、改修を終えた泉公会堂での2年ぶりの実施とあって、保存会メンバーの士気も高かったという。

 しかし新型コロナウイルスの感染拡大を受け、泉公会堂では現在入場者数を制限。保存会の馬場会長は「満員での開催にならないと興行面で実現が難しい」と説明する。

「リモート稽古」検討も

 加えて大声を出す歌舞伎の特性上、飛沫が飛散する恐れがあることから公演開催に不可欠な稽古も休止中。掛け合いなど1人での稽古には限界があるためウェブ会議システムなどを用いた「リモート稽古」も検討されているが「メンバーが全員使いこなせるか分からない」と馬場会長。当初の10月開催を断念した。例年では4月から稽古を始めていたが、出演者らには6日の会議で現状を説明。今後についての意見を求めた。

 すでに今回の演目は「芝居前泉賑」と、初挑戦となる「一條大蔵譚」に決定。「25回目の節目で皆さんにもアピールできたらと思っていたが、コロナ禍で腰を折られた思い」と馬場代表。開催実現についてはウイルスのワクチンが完成するなど事態が劇的に好転しなければ難しいとした上で「状況が良くなることを前提に、来年3月までの開催を目指していきたい」と語った。

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