区内初のキャンプ場「自然館泉ベリーキャンプ場」をゆめが丘にオープンした 美濃口 俊雄 さん 下飯田町在住 73歳
自然愛する開拓者
○…ゆめが丘に区内初となるキャンプ場を7月にオープン。その噂はSNSや口コミで広がり続け、横浜とは思えない豊かな自然と温かみあふれる手作りのキャンプサイトは一気に注目を浴びた。現在は月に20組ほどの利用があり「予想以上の反響」と喜ぶ一方で、運営体制や設備関係の課題も見えてきた。「初心者の人も気軽に利用できるよう改良を進めたい」と今後の展望を語る。
○…下飯田町で生まれ育ち、現在開発が進むゆめが丘地区の変遷を長年見守ってきた。新しく生まれ変わる街のなかに「昔ながらの景色も残したい」と考えていた矢先、地域で管理してきた約7ヘクタールの土地が開発予定地から外れ、約3年前にキャンプ場のオープンを決意。「ここが愛される場所になれば、この土地の自然も大事にしてもらえると思う」と一念発起した。
○…普段は農家として農産物の直売所を経営。「自然館」という名前には自然に根ざした農業を目指すという気持ちを込めた。昔から農業と環境の関係性に興味があるといい「何事も『持続可能』が大切」と先を見据える。有機農業や農薬の量を抑えた農法でトマトやキュウリなど年間40種類の野菜を育てながら、後継者の育成のため農業体験や直売所運営の魅力を伝えてきた。
○…アメリカのイエローストーン国立公園が憧れの場所だった少年時代。「いつか造園や自然保護に携わりたい」という当時の夢を追いかけ、大学では造園を専攻。原生林の生態調査など環境についての見聞を広めた。その知識がキャンプ場の整備にも役立っているといい「この歳になってようやく夢に近いことが出来ているかも」と顔がほころぶ。健康的な小麦色の肌に白い歯がよく映える。
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