泉警察署管内で昨年発生した特殊詐欺の被害総額が約1億800万円となり、1億円を上回ったことが分かった。泉警察署によると、昨年後半から1件あたり高額の被害が多発。検挙件数も増えているものの、一昨年の3倍近い被害総額となった。同署では対策として留守番電話の常時設定を呼びかけている。
泉警察署管内で昨年被害が確認できた特殊詐欺は41件。2020年の34件と比べ7件増えているが、それ以上に被害総額が前年比約2・75倍と急増している。
41件のうち、半分近い19件がオレオレ詐欺。他はキャッシュカード詐欺盗(10件)、預貯金詐欺(7件)と続く。
キャッシュカードや通帳をだまし取る手口の場合、ATMの引出し上限など金融機関の対策もあって被害額は比較的少ないことが多いが「オレオレ詐欺の場合は被害が高額になりやすいです」と同署。自宅を訪れたり待ち合わせ場所を指定し複数回にわたり現金を要求されるため「信じてしまった被害者がお金を出せるだけ出してしまう」という。
昨年は6月に約3200万円の被害があるなど、こうしたオレオレ詐欺での高額被害が下半期にかけて多く発生。オレオレ詐欺に関しては県内でも上位の発生件数で、今年もすでに被害が確認されているという。
対策は留守番電話設定
各家庭でできる対策について、同署生活安全課では「とにかく留守番電話の常時設定を」と呼びかける。「電話がかかってきたら『すぐに出なきゃ』と思いがちですが、一度時間をおいて冷静に対応を」と同課。
同署では犯人検挙にも力を入れており、大半の被害で受け子などが逮捕されているという。また、管内の各コンビニに従業員向けのチェックシートや注意を促す店内用POPを配布するなどしている。「ぜひ若い方もATMなどで『おかしいな』と感じたら声掛けをしてほしい」と協力を呼びかけた。
![]() 注意を呼びかける泉警察署員
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