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公開日:2022.02.10
免許返納者の3割「不便」
泉警察署が独自調査
泉警察署はこのほど、昨年1月〜6月に運転免許証を自主返納し、運転経歴証明書を取得申請した男女100人に対するアンケート調査をまとめた。約3割の32人が返納後に買い物などで不便さを感じていることなどが分かり、同署では「免許返納を考えている人の参考になれば」としている。
運転免許の自主返納は運転免許センターもしくは各警察署で申請を受け付けている。返納後5年以内であれば、身分証明書として使用可能な運転経歴証明書を取得することができる。
運転経歴証明書の取得者は、高齢者運転免許自主返納サポート協議会に加盟する店舗・企業から割引などの特典を受けることができる。泉警察署には昨年1年間で723人の自主返納があり、そのうち約8割の588人が運転経歴証明書を申請している。
今回の調査は昨年末までに実施。昨年1月〜6月に免許証を返納・運転経歴証明書を申請した区内在住の男女100人に聞き取りをした。
調査した項目は【1】免許返納時の年齢【2】返納理由【3】運転経歴証明書を身分証明書として使用しているか【4】運転経歴証明書の特典を利用しているか【5】返納後に不便と感じることはあるかの5点。このうち、運転経歴証明書に関する質問は同署が独自に実施したもので、同様の調査は県内の警察署としては初めてだという。
返納時の年齢に関しては75〜79歳が34人と一番多く、70〜74歳(26人)、80〜84歳(25人)と続く。
返納理由については運転の必要がない(62人)が多くを占める中、家族・友人の勧めでの返納を挙げた人が15人。泉警察署では「昨今の高齢運転者による悲惨な事故を受け、周りから勧められるケースが増えている」と説明する。
「特典」認知されず
運転経歴証明書については、身分証明書として利用している人が約4割。銀行、郵便局での本人確認や、ワクチン接種時に提示した人もいた。
一方で、店舗・企業による割引などの特典を利用したことがあるというのは100人中2人だけ。「特典があることを認識していない方も多く、意外でした」と同署。また、約3割が返納後に不便を感じることがあったといい、具体的には買い物による荷物運びを挙げる人が多かった。
泉警察署では「それぞれの事情があるので、免許返納は無理のない範囲でしていただければ」と呼びかけている。
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