全国中学生人権作文コンテスト横浜市大会の優秀作品がこのほど発表され、泉区内から２人の作品が優秀賞に選ばれた。中和田中学校３年生の河村埜愛（のあ）さんは「命」をテーマに、緑園学園９年生の近藤菜月さんは「自分らしさ」をテーマに思いを綴った。

　今年で41回目を迎えるこの作文コンテストは全国の中学生を対象に、人権問題に対する作文を書くことを通じて豊かな人権感覚を身につけてもらおうというもの。横浜市大会には１２９校から５万２７２９編の応募があり、最優秀賞に12人、優秀賞に13人が選ばれた。

身近な祖母の姿に

　中和田中３年の河村さんの作文は「命の理由」。幼い頃から遊んでくれていた祖母が病気に倒れ、近年はリハビリに向き合いながらも懸命に生きる姿に「命を粗末にするものじゃないと教わった」と作文に仕上げた。

　受賞について「賞にこだわるつもりはなかったけど、評価されてうれしい」と思いを語った。

自信を少しずつ

　義務教育学校の緑園学園９年の近藤さんは「私は私らしく」という題名の作文で受賞。小学生の頃の近藤さんは「走りやすいズボンが好きで、スカートはいやだった」という。だが周りの目が気になるようになり、自分が好きなスタイルを避けるように。

　そんな中で中学から始めたバレーボール部での日々が転機に。やめたくなるほど練習量も多かったが、「自分のプレーというのを持っている先輩や周りの仲間の存在が大きかった」と近藤さん。「まだまだ女性らしさとか、くくって話をされることはあるけど、みんなが自分らしくいられたら」と話した。