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泉区 人物風土記

公開日:2022.12.08

開園25周年を迎えた天王森泉公園の運営委員会で会長を務める
角本 等さん
戸塚区俣野町在住 72歳

里山の営みを守り継ぐ

 ○…1997年の開園から25周年を迎えた和泉町の天王森泉公園。公園の指定管理は企業が担うことも多いが、同園では地元のボランティアからなる運営委員会が担っている。節目を機に、公園の新たなキャッチフレーズを「歴史と自然を受け継ぎ、みんなに愛される天王森」とした。園内ではホタルやワサビを育てており「公園だけでなく、この地域一帯の環境が宝。守り継いでいきたい」と思いを語る。

 ○…管理運営委員会の活動は「せせらぎ」「竹林」「野の花」「田んぼ」などグループごとに取り組んでいる。自身は田んぼグループに所属し、地元の園児や児童らの田植え・稲刈り体験のために米作りを担っている。「天気や雑草と向き合う日々。農家さんに教えてもらいながら、ここまでやってこられた」

 ○…広島生まれの神戸育ち。仕事の関係で上京して横浜へ。子どもが保育園に通っていた頃、舞岡公園で米作りを学び始めた。「子どもに体験させてあげたくて」と参加したが、気づけば自身が夢中になっていった。その後、自宅のより近くに天王森泉公園があると知り、ボランティアに関わるように。最近では個人でも田畑を借りて、野菜などを育てている。「ものを作るのは楽しい。ましてやそれが食べられるものならなおさら」

 ○…運営委員会の課題はメンバーの高齢化という。「公園やこの風景はこの先も何十年と続いていくもの。けれど私たちはそうはいかないから」。周辺に広がる田園風景も、農業を営む人がいてこそ守られる。地域の宝を守り続けるためにも、若い世代が加わってくれることを強く願う。「ボランティアは楽しんで続けるのが一番。仲間もできるし、公園を訪れるいろいろな人に喜んでもらえるのがやりがい」

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