犯罪がなくなるように

　○…防犯指導員の仕事を「地域と警察をつなぐパイプ役。警察の防犯活動に協力しながら、地域住民と一緒に自主防犯意識を高められれば」と話す。オレオレ詐欺など特殊詐欺の被害が減らないことに、新会長として「犯行事例などをしつこいと言われるくらい地域の人たちに紹介し、１件でもなくなるようにしたい」と意気込む。

　○…泉区生まれ。中学生のころ、先輩が乗っていたオートバイを一目見て、「俺も乗りたい。車の方がいいな」と心が躍った。中学卒業時、高校進学が決まっていたが、「応募していた自動車メーカーの就職が決まってね。親には内緒だったから、だいぶ怒られた」と懐かしむ。父親からは「１番になれ」と言われた。

　○…会社ではプレスを担当。図面を引き新しいボディを生み出していった。また職業訓練指導員として後輩たちの技術向上に尽力した。「後輩たちの技術が上がってくると、自分のことのようにうれしくなる」と目を細める。同僚たちとボウリングを楽しんだのもいい思い出だ。30歳代のころ、「車は便利なものだけど、凶器にもなる」と車による交通事故が多いことを憂い、地元での交通安全活動に参加し始めた。「車を悪者にしたくないからね」

　○…自治会町内会や区での交通安全活動は長年に渡り、県から表彰を受けたことも。さらに交通安全だけでなく、先輩から「防犯もお願い」と言われ、防犯指導員としても活動を続ける。「40年以上、地元の中で活動しているけど、少しや役に立ったかな」。多忙の中、健康の秘訣は歩くこと。「とにかく歩いて体調を整える。美味しいお酒を飲むためだけどね。死ぬ瞬間まで飲めるように健康でいたいんだ」と笑う。