横浜市はこのほど、ＳＤＧｓの達成や地域貢献への取り組みなど４つの認定・認証制度を全て取得した企業を「横浜グランドスラム企業」として表彰した。今年度新たに創設した制度で第１回の受賞は79社。泉区からは(有)初鹿野（はじかの）建設（和泉町／手塚正明代表取締役）が受賞した。

　同社は道路や下水道工事など幅広く扱う建設会社で従業員は16人。同社が管理栄養士による社内指導などＳＤＧｓに通じる活動を始めたのは２０１７年ごろ。その後、「人にも地域にも優しい企業」として道路の清掃や美化活動などを行う「ハマロード・サポーター」に登録。近隣企業と一緒に環状４号線の清掃を始めた。

　このような活動を推進してきた２代目の手塚龍治部長は、「社員に健康で長く働いてもらいたい」と働く環境の整備に努めてきた。管理栄養士の起用も、食生活を見直すことで高齢化する社員の健康を考えたもの。弁当選びや健康診断後の数値を参考にしたアドバイスを受けている。

女性活躍の場を

　特に力を入れているのが女性の雇用。事務所をリフォームし女性更衣室、女性専用トイレの増設を行った。現在は女性従業員は６人。手塚部長は「施工管理技士など国家資格を取得できるように環境を整えている」とし、「人手不足と言われる中、弊社も同じ。女性には現場も経験してもらいながら、書類作成、写真管理などを担ってもらいたい」と期待を寄せる。育休制度も活用し、女性が安心して働ける環境を実践している。女性従業員の一人は「他の従業員と連携しながら、効率よく仕事をこなしていきたい」と話した。