食べるを楽しみ、健康に

　○...泉区の行政や医師会、薬剤師会と連携しながら区民の健康維持・向上のための事業を続ける泉区歯科医師会。副会長を８年間務め、今年７月に会長に就任した。会の活動を巡ってはこの数年、コロナ禍で予定通りに進まなかった事業が続いた。経営面でも厳しい状況にある医院もある中、「そんな時だからこそ、会を活性化していけたら。楽しんでもいけるよう盛り上げていきたい」と意気込む。

　○...区民の高齢化が進む中、「口の機能は知らず知らず低下することが多い。それが全身の衰弱にもつながるので注意が必要」と呼びかける。また訪問診療の充実など、高齢社会ならではのニーズにも応えるべく、会としても取り組んでいる。その一方で同会では近年、新たに開業する若手歯科医師を中心に会員が増えているという。「若い先生の中にもボランティア精神の強い先生は多いんです」

　○...中田小、中田中の卒業生。院長を務める中田駅近くの「あいば歯科医院」は父・昇一さんが１９５８年に開業。「昔は技工室があって、子どもの頃からいろいろ触ったりして身近だった」。父の後を追うように東京歯科大に進み、歯科医の道へ。都内・日本橋での勤務を経て、同院を引き継ぐこととなった。

　○...「患者さんにはしっかりわかってもらえるよう説明して治療方針を立てる。自分だったらそうして欲しいので」。休日の気分転換には妻とスーパーやデパ地下を巡るのも好きという。「食べるっていうのは五感をたくさん使うので、美味しいものは幸福感が高いんです」。数年前から泉区に住むようになり、野菜の美味しさを日々感じてもいる。「美味しいものをいつまでも食べられるよう」――。区民の幸せを願い、力を尽くす。