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泉区 社会

公開日:2024.02.29

四季の会
紙ペン需要、官庁にじわり
市の脱プラPRにも一役

  • (左から)四季の会の職員、利用者と資源循環局の職員

  • ペンの外装には「脱炭素に挑戦!」などの文字

  • ペンを受け取る泉消防署の署員(左)

資源循環局に2・4万本

 泉区内で障害者の働く施設を運営するNPO「四季の会」(中田東)が取り扱っている「横浜紙ペン」が公官庁を中心に需要を伸ばしている。2月21日にはこれまでで最大の受注となる2万4000本を市資源循環局3R推進課に納入した。

 横浜紙ペンは紙管に国産再生紙を活用したボールペン。同会では従来のボールペンよりも付加価値をつけることで適正価格での受注をめざし、それにより障害者の自立支援に繋げようと取り組んできた。

 そんな折、市では「ヨコハマ3R夢プラン」に続く一般廃棄物処理の基本計画「ヨコハマプラ5・3(ごみ)計画」を今年1月に策定。燃やすごみに含まれるプラごみの量を年2万トン(市民1人あたり5・3キロ)削減することなどを盛り込んでいる。市民への周知を目的とした啓発物品として、「紙ペンは一般的なボールペンに比べてプラスチックの使用量が極めて少ないため、PR物品として適していると考えました」と市の担当者は語る。

 また現在は燃やすごみとして扱われているストローや歯ブラシなどのプラスチックのみでできた製品が今後、プラスチック資源として従来の「プラスチック製容器包装」と一緒に回収してリサイクルする取り組みが横浜市でも始まる。10月から泉区や戸塚区を含む9区で始まり、25年4月からは全18区で実施する予定という。担当者は「できることから取り組んでもらえるよう呼びかけたい」としている。

泉消防署にも

 また同日、泉消防署にも横浜紙ペンノック式300本を納入した。同会の平井洋一理事は「地元の人たちにも取り組みを知ってもらうことがまずは大事。需要を広げることは障害者のやりがいにもつながるのでは。いずれは他の法人の作業所にも仕事を依頼できるよう、展開していきたい」と思いを語った。

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