和泉中央北の町内会「和泉町わかば会」が1963(昭和38)年の発足から60周年を迎え、このほど記念誌を発行した。同会の平川一博会長(今号人物風土記で紹介)は「当初のことを知る住民も少なくなっている。この町の住民たちがどのように取り組んできたのかを引き継げたら」と思いを語る。
ぬかるむ歩道
今回の60周年記念誌では30周年記念誌をもとに会の歴史を紹介。「かつての記録はこれしかなく、1冊だけ町内会館から見つかった」という。
現在は約720世帯1700人ほどが暮らす同会。発足当時はそれまでの台谷戸町内会、並木谷戸町内会から分かれた76世帯でスタートしたという。会の名称は「いつまでも若々しく栄えるように」との願いから「若葉」が候補として支持され、子どもでも読めるようにして親しまれるよう、平仮名の「わかば会」となった。
60年前は人家も少なく道路も舗装していなかったといい、「雨降れば泥の海、乾燥すればもうもうたる黄色い土煙」と記録されているように道路事情が課題だったという。雨や霜の影響で泥だらけだったため、「長靴が必須で、それを長後街道沿いのお店が預かってくれることもあったそうです」と平川会長。
助け合う風土
また道路の修理には住民が総出で力を合わせ、リヤカーで砂利を運ぶなどしたそう。また和泉小学校を借りて開催していた運動会などは恒例の一大行事だったという。
平川会長は「コロナを境に町内会は変わりつつあるけれど、住人たちが助け合って暮らしてきた歴史はこれからもつないでいきたい」と話した。
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