神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
栄区版 公開:2016年7月28日 エリアトップへ

増加するシニア起業家(下) 事業運営のモデル作る この連載は全3回で、横浜市内におけるシニアの起業について取り上げます。

経済

公開:2016年7月28日

  • LINE
  • hatena
笑顔で自慢のパンを紹介する村上さん
笑顔で自慢のパンを紹介する村上さん

 仕事で培った技術を生かし起業するシニアがいる一方、社会問題への関心がきっかけで起業した人もいる。

 村上孝博さん(66)は、米の粉を使用した「米粉パン」の販売を通して米の消費拡大に貢献し、耕作放棄地の減少や食料自給率の向上を目指す「カフェらいさー」(南区)を開いた。長年、銀行員として働いていた村上さんは退職するまで、起業への思いもパンを作ったこともなかった。きっかけは退職後に受けたハローワークの職業訓練講座。農業や米粉パンがテーマだった同講座で、現代農業が抱える課題を知り、「社会のためになることをやろう」と起業を決意。パン作りを学び、約1年のテスト販売を経て、2013年、63歳の時に同店を開いた。店頭には十数種のパンが並び、多い日は80個ほど売れる。

 大きな目標に一人で向かっていくというわけではない。村上さんは「私と同じようなことを考えている人」が増えてほしいと話す。多くの人が、自分と同じ方法で農業に貢献できるよう、自身がモデルケースとなることを想定。あえて少ない資金と少ないリスクで店を運営するよう努めてきた。「起業はリスクがある。しかし、実際に私が楽しそうにやることでほかの人に『私にもできそうだ』と思ってもらいたい」。志を同じにする人が後に続くことを望む。

「挑戦することやめないで」

 シニアと呼ばれる年齢での起業について「不安はなかった」と言い切る。村上さんの心にあったのは不安感より「やる気」だった。今では店の運営が生きがいだ。何かを始めようとしている人に対して、村上さんは語る。「始めてみると思ってもみなかった楽しいことがいっぱいある。リスクの分析は必要。でも、頭で考えただけで挑戦することをやめないでください」(了)

栄区版のローカルニュース最新6

木村さんが楽しさ伝える

木村さんが楽しさ伝える スポーツ

サッカー教室に約70人

2月23日号

小学校に税の解説本寄贈

市内7法人会

小学校に税の解説本寄贈 社会

授業での活用を期待

2月23日号

「子どもの貧困」考える

「子どもの貧困」考える 社会

区社協が研修会

2月23日号

3月末までに配布開始

ヘルプマーク導入へ(上)

3月末までに配布開始 社会

2月23日号

3種目で初の全国大会へ

3種目で初の全国大会へ スポーツ

セントラル本郷台・児嶋さん

2月23日号

入学前に園児が交流

入学前に園児が交流 教育

たっちーらんどでフェス

2月23日号

あっとほーむデスク

  • 2月23日0:00更新

  • 11月3日0:00更新

  • 9月8日0:00更新

栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2017年2月23日号

お問い合わせ

外部リンク