横浜シーサイドトライアスロンの80歳以上の部で優勝した 吉田 公一さん 六浦在住 80歳
筋肉痛は”ごほうび”
〇…「仲間も応援に駆け付けてくれたので、楽しんで走れた」。80歳代で唯一、横浜シーサイドトライアスロンに出場。スイム、ラン、バイクの3種目をこなす過酷なレースを完走し、年代別で優勝を果たした。「ただ漠然と走るのではなく、頭を使う。だから面白い」と笑顔。レース当日は天候や自身の体調と相談し、展開やペース配分を考える。「身体と頭を使い、大会出場は出来るだけ続けたい」
〇…若い頃は高度成長期で、仕事一筋の日々。「休みは月1回ほど。体を動かすのは草野球くらい」。スポーツとは縁遠い生活だった。ランニングを始めたのは定年前の59歳。会社の陸上部の練習に誘われたことがきっかけ。生来の負けん気と探究心に火がついた。足を怪我した際、リハビリのため、医師に「プールで歩きなさい」と言われてから、水泳にも興味を持つように。トライアスロン初挑戦は70歳だった。
○…毎朝5時に起床し、ラジオ体操に行き近所を1時間ほどウォーキング。さらに週5回はスポーツジムに通う。「同じことをずっとやるより、体に良い」と取り組む種目は様々。水泳から体幹トレーニング、エアロビクス、ヨガ――。筋肉痛にも「筋肉がつくために必要なこと。ごほうびだと思う」と前向きだ。健康の秘訣は、「無理をしない」こと。ジムで風呂にだけ入る時もある。「ここに来て知り合った若い人と話をすると、気分がパァっとする」。エネルギーをもらい、明日への活力を養う。
○…昨年、妻をがんで亡くした。それまで家事はまかせきり。今は「筋肉には食事が大事」と独学で料理に励む。唯一、病床の妻から教えてもらったのは米の炊き方。野菜をカビさせたり、包丁で手を切ったりと失敗はあるが、「動けるうちは料理も洗濯も自分でやりたい」。目下の目標はパソコンの習得。「自在に使えれば、世界が広がると思って」。新たなことも、物おじせず挑戦し続ける。
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