港南区笹下3丁目付近の大岡川で6月11日午後4時40分頃、大雨の影響により右岸の道路が長さ約20m高さ約4mにわたって崩落した。これに伴い、近くに立つ水位計測用の鉄柱が倒壊する恐れがあるとし、区は近隣の9世帯16人に避難勧告を発令した。
横浜市によると、現場周辺には当日の午前6時26分に大雨警報が発表され、1時間の最大雨量は10時に28・5㎜を記録。崩落現場近くに住む雑色南自治会会長の朝岡美恵子さんは「朝から川の水位が上がっていた。夕方、ドーンと大きな音がしたので外に出ると、道路がどんどん崩れていくのが見えた。傾いた鉄柱が家に直撃しないか不安だった」と話す。
避難住民は区による食料や毛布の提供を受け、午後10時頃まで同自治会館で過ごした。大貫一幸区長も最後まで住民に付き添ったという。朝岡さんは「53年間住んでいるが初めての経験。私達はすぐに帰宅できたが、帰る家のない東北の被災者を思うと、その不安や苦労を実感した」と話す。
14日には現場の対岸も同様に崩落したが、これによる避難勧告の発令はなかった。横浜市内の河川を管理する横浜川崎治水事務所によると、今回の相次ぐ崩落の原因には大雨による増水で川底の土砂が削られる「河床洗掘(かしょうせんくつ)」が考えられるという。
現場では大型の土嚢で崩落を防ぐ仮復旧作業の最中で、災害拡大防止のために周辺にも防護工事を行っている。また、梅雨と台風シーズンが終わる11月頃の渇水期には、基礎となるコンクリートを打ち、ブロックを積むなど本格的な工事に着手する予定だという。
|
|
<PR>
港南区・栄区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|