お経に節をつけて詠む日本の伝統音楽の1つ”声明”―。これを研究する全国の曹洞宗の僧侶が構成する「禅(ぜん)-空華龍吟会(くうげりゅうぎんかい)」のメンバー22人が6月28日から7月8日までドイツを訪問し、現地で公演を行った。
これはヴィッテンベルクなどドイツ国内3都市で開催された音楽祭から招待を受け、文化庁の国際芸術交流支援事業として実現したもの。上永谷にある貞昌院の副住職・亀野哲也さんもメンバーとして参加した。
ヨーロッパ音楽とは音階や発声に際立った違いがあり、座禅のブームともあいまって各会場では立ち見客も出る人気ぶり。現在は博物館となっているロマネスク時代の教会を会場に行われたケルン公演では音楽専門家の姿も見られた。スタンディングオベーションで包まれた終演後には声明に関する多くの質問を受けたほか、ラジオや新聞でも紹介されるなど高い注目を浴びたという。
亀野さんは「ドイツにおける日本の伝統文化に対する欲求・関心はとても高かった。アニメや漫画だけでなく、もっとさまざまな文化を海外に発信していくべき」と感想を話していた。
一方、ドイツの新聞ではフクシマの原発に関する記事に連日スペースが割かれ、日本以上に詳しく説明されていたという。また、東日本大震災後に行われた州議会選挙で脱原発を掲げる同盟90/緑の党が大躍進を遂げたバーデン・ビュルテンベルク州の州都シュトゥットガルトでは、中央駅の周辺に反原発を訴えるメッセージが掲げられるなど、関心の高さが伺えるものだったという。
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