上大岡小 塗装職人から直接学ぶ 校舎内の壁にペンキ画
横浜市立上大岡小学校(遠藤久美子校長)6年2組の児童28人は3月1日、総合学習の一環として、学校を明るく楽しくすることを目的に校舎内の階段の壁3カ所に絵を描いた。この授業には、(社)神奈川県塗装協会磯子支部が社会貢献活動として協力。同協会が小学校内でこのような活動を行うのは初めてのことだという。
活動は昨年の6月に開始。上大岡の街、学校、久良岐公園を題材に絵を描くことを決定すると児童は、どう描けば良いのか、夏休みに同小遊具の塗装を行っていた、磯子支部の岡部陽彦支部長に確認するなど準備を進めてきた。
必要なペンキ代も自分たちで捻出しようと、全校児童に協力をお願いし、アルミ缶を回収。しかし、それだけでは費用が足りず、岡部支部長に相談したことで、同協会としても協力することが決まった。同協会はペンキなど塗料の専門商社、荻野化成(株)にも協力を依頼。塗料の提供を受けたほか、塗装を直接指導する機会を設けることになった。
笑顔で作業
当日は岡部支部長のほか、同協会の生形一治理事長、職業訓練指導員の伊藤武志さんの指導のもと3グループに分かれて制作。事前に児童らによって描かれた下絵に、ペンキで色をつけていった。児童らは、初めての作業に悪戦苦闘。それでも、一生懸命に、また楽しそうに作業を進めていた。
同学級の中村杏実(あみ)さんは「細かいところが多くて、消したりもできないので、楽しいけど大変」と振り返り、福山陽崇(はるたか)君は「何もなかったところに色がついて、壁に命が灯ったようだ」と感想を話した。担任の稲垣昌司先生は、「子どもたちが普段見せない真剣な表情をしていた。プロ中のプロに教えてもらって、良い機会になったのでは」と笑顔で話していた。
生形理事長は「協会として、子どもたちとやる小学校内の塗装は初めて。ペンキ屋の仕事を伝えるいい機会になったし、今後も社会貢献活動を続けて行きたい」と感想を語った。また、岡部さんは「子どもたちが本当に真剣で、こんなに熱くなってやってくれて嬉しい。憧れを持ちにくい職種ではあるが、色と色のバランスやセンスなどから塗装業の魅力を知ってほしい」と充実感を漂わせた。
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