2008年3月に閉校した野庭小学校の跡地に、横浜市で8カ所目の地域療育センターとなる「よこはま港南地域療育センター」が建設され、4月1日に開所を迎える。また、跡地には療育センターだけでなく、母子生活支援施設や消防訓練場も建設されているほか、養護老人ホームの建設も今後予定されている。
地域療育センターは、心身の発達に遅れや偏りのある0歳から小学6年生までの子どもを対象に、相談から診断・評価、訓練・療育まで総合的で一貫したサービスを行う施設。
よこはま港南地域療育センターの機能は、相談・地域サービス部門、診療部門、通園施設・児童デイサービスの3つ。「言葉が遅い」「運動発達が遅い」などといった悩みから、就園・就学や福祉サービスに関する内容まで、相談・地域サービス部門が対応。次に、その相談の内容に応じて診療部門が検査や診断を行い、個別や集団といった療育方針を決定する。その方針に沿って、例えば、着替えのやり方を手順を決めて教えるなど、身の回りのことを自分でできるように、障害や年齢に合わせた療育プログラムを通園施設で行っていく。
市は元来、1984年の「障害児地域総合通園施設構想」で、2000年までに市内10カ所に地域療育センターの設置を計画しており、人口30万人に1つの施設を目指していた。しかし、現在も市内には7施設しかなく、今まで区内に施設がなかった港南区民は、磯子区杉田の南部地域療育センターを利用していた。同じく、栄区民も戸塚地域療育センターを利用しており、この2施設の利用者数の増加や利便性を考慮した結果、野庭小跡地に港南と栄の2区民が利用できる施設を設置する運びとなった。
施設の運営は、市内で地域療育センター3施設を運営している、社会福祉法人横浜市リハビリテーション事業団。同施設センター長の半澤直美さんは「相談に来た方の、生活の場や支援の場として利用が広がっていけば。近隣の幼稚園や保育園などとも連携を取りながら、地域に根差し開かれた施設を目指していきたい」と展望を語った。
同施設は4月1日に開所。5月9・10日に入園式を行い、5月30・31日には内覧会も予定している。
跡地には他施設も
跡地には、地域療育センター以外にも、子育て支援を行い、母子の生活と自立を支援する母子生活支援施設を設立し、5月から運営を開始する予定。また、消防士の訓練所を日限山から移転する形で設置し、野庭消防訓練所として3月8日から活用を開始している。さらに、養護老人ホームの建設も予定。こちらは、13年度の4月に法人の公募を開始し、16年度の開所を目指している。
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