元消防団長荻久保氏 消防に取り組み半世紀 叙勲祝賀会盛大に
元横浜市港南消防団長で現相談役、荻久保源司(もとじ)氏が2013年春の叙勲で瑞寶雙光章(ずいほうそうこうしょう)を受章したことを記念し、祝賀会が10月20日にロイヤルホールヨコハマで開催された。
荻久保氏は家業の建設業に従事する傍ら、1963年7月に大岡消防団に入団。69年の港南区誕生を機に港南消防団へと所属は変わったが、地域の防火・防災に取り組み続け、2004年4月から退団した12年3月までの8年間は団長として団員の育成指導などに尽力した。今回の受章は半世紀に及ぶ消防の功労が評価されたものだ。
荻久保氏は5月10日に東京都港区のニッショーホールで行われた伝達式に出席した後、皇居で天皇陛下に謁見している。
230人がお祝い
祝賀会には消防団関係者など約230人が出席する中、鳶(とび)武川の木遣りと共に入場した荻久保氏と清江夫人。発起人代表で港南消防団長の大津政美氏に続いて、港南区連合町内会長連絡協議会の高森政雄会長、大貫一幸港南区長、松田康博港南消防署長、大越紳二港南警察署長があいさつし、荻久保氏の受章をたたえた。
荻久保氏は出席者に感謝の言葉を述べた後、「あっという間の50年。これからも地域のため、港南区のために、防火・防災はもとより、安心で安全な街であるよう、地域の皆様と手を取り合いながら、進めていきたい」と改めて思いを語った。
荻久保氏は受章について「思ってもみなかったが、嬉しかった」と率直に語った。消防団での活動を「みんなで訓練したり、いい思い出がたくさんある」と振り返りつつ、消防団員の減少については「男性に限らず、女性や学生にも積極的に呼びかけて団員を確保し、より良い組織を育みたい」と語った。また、若手団員には「消防団は職業ではないので、まずは自分の仕事を大事に。その上で安心安全の街づくりに意識を持ってほしい」と語った。一方、消防団の役割が直接的な消火活動から防災へと変わる中、退団の1年前に発生した東日本大震災についても「団員の意識が変わった。改めて危機感を持つようになった」と振り返り、「今後は要援護者の対応を考えていきたい」と話した。
荻久保氏は現在72歳。消防団の相談役以外にも港南防犯指導員連絡協議会の会長や上大岡第二町内会の会長としても活動している。荻久保氏は「身体が動く内は頑張っていく」と力強く話している。
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