中区の間門小学校には、全国でも珍しい学校水族館が併設されている。9月28日、喜寿を迎える77歳の卒業生10人が訪れた。
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水族館は65年前の1958年11月に開館。周辺地域は古くから漁業が盛んで、校庭に隣接している砂浜では、春は潮干狩り、夏は海水浴でにぎわっていた。臨海工業地帯の埋め立て計画が進められる中「子どもたちに自然の海と触れ合える場所を残したい」という地域の声を受けて水族館が設置されたという。
水族館の開館当時、6年生だったという卒業生たち。同窓会の集合場所を同校に決め、卒業以来初めての訪問となった。
入った瞬間、水槽に駆け寄ってのぞき込んだり、水族館の年表をじっくりを読んだり。まるで小学校時代にタイムスリップしたかのようだ。
父が漁師だったという土田(旧姓・岩沢)美智代さんは「漁師さんたちが船を校庭の脇につけて、バケツリレーで魚を運んでいた」と当時の様子を振り返る。「魚の種類がだいぶ増えている。できたばかりの頃は小さい魚ばかりだった」。「カブトガニを初めて見て衝撃を受けたわ」と水槽をのぞき込みながら、思い出話は尽きない。休み時間には水族館委員の児童が訪れ、一緒に観賞する姿も。初代水族館委員を務めた鶴岡和彦さんが餌やりなど楽しかった思い出を語ると、村田和彦さんは「寒い冬に砂がたまったろ過装置を掃除させられたよ」と笑い合いながら懐かしんでいた。
現在水族館は「まかどシーマリンパーク」と名付けられ、学校運営を地域のボランティアが支えている。近隣の園児もよく訪れるといい、年に数回一般公開されている。中尾和世校長は「地域の財産として存続できているのは、地域の皆さんのおかげ」と感謝した。次回の一般公開などの情報は同校HPで。
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