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公開日:2025.07.10

ジャズ100年で市歌編曲
「後世に残るものに」

  • 編曲者の本澤さん、横浜JAZZ協会の小針さん、実行委員会事務局長の鈴木さん(右から)

  • 約280人の観客がつめかけたお披露目コンサート

  • 喜楽座公演初日の広告=提供

 1925年の7月1日、伊勢佐木町の芝居小屋「喜楽座」で、初めて横浜でジャズが演奏された。それから100年が経った今年、横浜市歌をジャズに編曲した「横浜市歌 JAZZPRO 2025 Ver.」が完成。7月1日に横浜市役所で初披露された。

初演奏は伊勢佐木町

 横浜で初めてジャズが演奏されたのは、現在の伊勢佐木町3丁目付近にあった芝居小屋「喜楽座」だといわれる。米国から帰国した奇術師・松旭斉天勝(しょうきょくさいてんかつ)一座の公演で、現地でスカウトしたジャズバンドが演奏した記録が残る。

 日本のジャズの起源は諸説あるが、本場のミュージシャンによる演奏、曲名からジャズが演奏されたとはっきり記録されているものとして、この公演が日本初の演奏ともいえるという。

 編曲を企画した「横濱 JAZZ PROMENADE 実行委員会」は、100年の節目にあたり、後世に残ることを実施したいと、市民に長年愛されてきた横浜市歌のジャズ編曲に取り組んだ。

 編曲したのは、開成ジュニアアンサンブルの代表を務める本澤なおゆきさん=開成町在住。ジャズの誕生から現在までの歴史をたどり、中高生でも演奏できるような編曲を意識した。「テンポの上がり下がりや拍子が途中で変わり、どうつなぐかが難しかった。難易度を落としつつもかっこよく、大人でも楽しめるアレンジになったのでは」と話す。

 (一社)横浜JAZZ協会の小針俊郎さんは、「ジャズの要素を取り入れつつ、原曲のリズミカルな面としっとりした面がうまくアレンジされている」と評する。

 7月1日に市役所のアトリウムで行われた横浜市消防音楽隊によるお披露目コンサートには、約280人の観客が集まり、初の演奏を楽しんでいた。

楽譜を無料で公開

 横浜市歌のジャズ編曲は、吹奏楽編成とBig Band編成が制作された。楽譜は横濱ジャズプロムナードのサイトで公開している。誰でも無料でダウンロードし、自由に演奏できる。

 10月11日(土)・12日(日)に行われる横濱ジャズプロムナードでも披露される。アマチュアバンドが街の公共空間など市内14カ所で演奏する「街角ライブ」に出演する約160組中62組がこの編曲を演奏する予定だ。

 同実行委員会の鈴木敦事務局長は「中学・高校の吹奏楽部をはじめ、多くの方に末永く演奏してもらえたら。『ジャズの街・横浜』を一緒に盛り上げていきましょう」と話す。

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