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中区・西区・南区 経済

公開日:2025.08.07

西区スタートアップ企業
月面の水資源探査に向け
分析装置の小型化に挑戦

  • 返礼品の月球儀を持つ井上代表(中央)

 西区みなとみらいにあるスタートアップ企業・ゼネラルシムスサービス(株)(井上信孝代表取締役)は、月面に水資源があるかを探るため、小型SIMS(二次イオン質量分析装置)の開発を北海道大学と進めている。

 人類が次に目指す活動拠点として、月は世界的に注目されている。人が生きるために不可欠な資源である「水」の存在は十分に解明されていないという。井上代表は「宇宙産業の中では、ロケットなどの輸送分野に関する技術開発が注目されるが、到達後に人類が住むための資源を探る研究開発も、とても大切なことです」と月面水探査の必要性を語る。

 月面の水を探るSIMS分析装置は、JAXAの「はやぶさ」などが地球に持ち帰ったサンプルの分析にも使用された実績を持つ。最も軽い元素である水素は微量だと分析が難しいとされるが、同装置であれば可能だという。しかし、1トン以上ある巨大な装置で、月面までの輸送コストは1千億円以上となる。

 そこで同社と北大は、同装置の5分の1〜10分の1への軽量化に向けた開発を行う。井上代表は「世界初の試み。実現すれば月面探査や宇宙開発分野で大きな革新となる」と期待を膨らます。

認知度向上へ

 同社は月面の水探査に興味を持ってもらおうと「月に水はあるのか?小型分析装置の開発計画応援プロジェクト」と銘打ってクラウドファンディング(CF)を実施している。目標金額は35万円。寄付金額よりも認知度向上を狙いとしている。寄付金額に応じて、北海道の開発現場を見学できる「ラボツアー」や月球儀のペーパークラフトなどの返礼品も。9月12日(金)午後10時まで。

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