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公開日:2025.10.02
山下公園通り周辺
まちづくりビジョン策定へ
212の市民意見集まる
横浜市は9月16日、募集した市民意見を踏まえ取りまとめた「山下公園通り周辺地区まちづくりビジョン」の原案を発表した。ビジョンは10月上旬に策定され、地権者とビジョンの実現に向けて検討を進めていく。
今年6月に公表された素案に対する市民意見募集では、1カ月間で94人から212件の意見が寄せられた。
まちづくりの方向性を示した6つの項目のうち、54件(25・5%)と最も多く意見が寄せられたのは、「横浜の水際線の魅力を活かしたまちづくり」に対してだった。「より歩きたくなるような空間整備」や「古さと新しさが融合した、他の横浜にはない魅力的な建物や空間づくり」を求める声が聞かれた。
意見の趣旨を踏まえ、ビジョンに反映したのは、35件(16・5%)。
通りに面した飲食店や店舗の減少などから夜間の灯りが少ないという課題がある山下公園通りや水町通りでは、夜間の明るさ確保やバリアフリー化など、安心して移動できる環境整備が取り入れられた。
また、夏季の暑熱対策では、街区内の木陰の確保やミストの設置、休憩設備の整備などを行うとした。
そのほか、「日常的に訪れたくなる、多世代が楽しめる商業施設の充実」や「シェアモビリティなどの交通のハブを設け、回遊性の向上を図る」こともビジョンに取り入れられた。
民間との連携も
ビジョン実現のためには、地権者や民間企業の理解や協力も必要とされる。例えば、市が水際線の景色を楽しみながら楽に移動できる手段として行ってきた、山下公園や山下公園通りの歩行領域モビリティの実証実験。市都市整備局の担当者は「実装していくためにも、今後は民間とも連携し、商業ベースで検討していきたい」と話す。
街のにぎわい創出へ向けた土地の利用も課題の1つ。街区内には、築40年以上の老朽化した施設も多い。2023年にはホテルメルパルク横浜が閉館、25年4月には神奈川県民ホールが休館している。
担当者は「今後、地権者や周辺住民とビジョンを共有、意見交換し、具体的な検討を進めていく」としている。
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