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公開日:2018.08.16

英連邦戦死者墓地で追悼
300人が平和への祈り

  • 戦没捕虜たちの碑に献花する出席者

  • 軍楽隊の演奏と共に参列する英兵士たち

 狩場町にある英連邦戦死者墓地で8月4日、戦没捕虜の追悼礼拝が行われ、イギリスやカナダなど各国の大使館、軍関係者や全国各地から関係者らが参列し、戦没者への祈りを捧げた。



 同墓地は1946年に狩場町の保土ケ谷錬成場(旧横浜市児童遊園地)を進駐軍が接収し、太平洋戦争中に旧日本軍の捕虜となり日本全国の軍需工場や炭鉱での重労働などで日本で亡くなったイギリスやオーストラリアなど英連邦の戦没者の墓を集めて造成された。その後、55年に英連邦と日本との間における「戦死者墓地協定」に基づき、敷地の一部を英連邦墓地として譲渡。現在約1800人が埋葬されており、エリザベス女王や故ダイアナ妃などの要人も訪問している。



 追悼礼拝が始まったのは戦争終結から50年後の95年。元陸軍通訳の故永瀬隆氏、国際基督教大学名誉教授の故斎藤和明氏、青山学院大学名誉教授の雨宮剛氏の3氏の提唱により執り行われ、以降毎年8月の第1土曜日に行われている。



英海軍海兵隊も参加



 今年で24回目となる礼拝では讃美歌の斉唱や平和の祈りを実施。「英連邦戦没捕虜追悼礼拝」実行委員会代表の奥津隆雄さんは「この追悼礼拝は3人の呼びかけから私たちに託された平和と和解のための大きな財産。これからも追悼礼拝を続けましょう」と挨拶した。また、今回は礼拝開始後初めてイギリス海軍海兵隊員も参加。イギリス地区の十字架の前で関係者が献花を行うと参列した約300人は平和への想いを祈り、その後各国の墓地を回り、花を供えた。



 15年ほど前から礼拝に参加しているという東京・大田区在住の70代男性は「日本で亡くなった捕虜たちの事を考えると戦争は悲惨なものだ。決して戦争を起こしてはならないと誓っていかないといけない」と話した。

 

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