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公開日:2024.01.01
桜ヶ丘FC
初のJリーガー誕生
尾野優日さんJ2水戸へ
保土ケ谷区内の少年サッカーチーム「桜ヶ丘FC」出身で日大藤沢高校3年の尾野優日さんが、J2水戸ホーリーホックに2024シーズンから加入する。同クラブから初めてのプロ選手誕生となる。
尾野さんは桜ヶ丘FC、横浜F・マリノスジュニアユースを経て日大藤沢高校へ。2年次からレギュラーとして、全国高校サッカー選手権大会では全3試合にフル出場。昨年の全国高校総体(インターハイ)では3位に大きく貢献し、大会優秀選手31人のひとりに選ばれた。ポジションはサイドバック(SB)で、相手をドリブルではがしてクロスまで持っていく突破力が強み。178cm、68kg。
「SBの常識変えたい」
昨年行われた入団会見では「SBの常識を変えたい。アグレッシブな攻撃力を生かし、自分にしかできないプレーで勝利に貢献したい」と意気込みを示した。1年目の目標として「30試合出場」を掲げ、「6、7のアシストもしたい」と宣言した。
加入が決まった水戸は昨シーズン、J2リーグで22チーム中17位。水戸入りを決めた理由は「スタッフと選手との距離の近さ。練習に参加してみて、自分がここに入れば成長できると感じたから」。「水戸は柔軟で多面的なサッカーを展開しているクラブ。自分も面白いサッカーが好き」と声を弾ませた。
同クラブの西村卓朗GMは会見で「ドリブルのバリエーションが増え、縦方向にも斜めにも前進していけるのが彼の特異性。活躍が非常に楽しみ」と期待。同校サッカー部の佐藤輝勝監督は「クオリティーの高いSBとして自分の武器に磨きをかけ、PKなどの苦手なことにも努力し、3年次でぐっと成長した。我々の想像を超える選手になってほしい」と教え子にエールを送った。
「逞しくなった」
「みんなで応援しようと当時のコーチたちとも盛り上がっています」と話すのは、尾野さんが小学4年生から入っていた桜ヶ丘FCの佐藤哲也代表(55)。
当時の様子について「父親もコーチで、2人で休まず練習に毎回来てずっとボールを触っていて『サッカー大好きなんだろうな』という印象でした」と振り返る。桜ヶ丘FCでは「左足を生かせ」とポジションはあまり決めずに中盤の左など、利き足の左を生かしたプレーを促した。
水戸への入団が決まった際に本人と再会。「物事をはっきり言うようになり、一つひとつ目標を立てて行動していく姿に、逞しく育ってくれたなと思いました」と成長を感じ取った。
桜ヶ丘FCは桜台小と保土ケ谷小で活動し、周辺小学校に通う児童が中心のいわゆる「町クラブ」。初のJリーガー誕生に佐藤代表は「純粋にうれしいですね。子どもたちにも『先輩がプロになったよ』と伝えました」。
チームは今年で創設30周年。「クラブにとってもうれしいニュース。ケガだけが一番の心配です」と活躍を期待しつつ、親心をのぞかせた。
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