(PR)
「国民病」片頭痛治療の今 取材協力▽脳神経外科東横浜病院
ズキズキと脈打つような痛みが繰り返す片頭痛。国民の3人に1人が抱えているとされる頭痛の中でも症状に悩む人が多い片頭痛について、脳神経外科東横浜病院の郭樟吾副院長に聞いた。
――片頭痛の原因は。
ストレスや疲れなどの外的な要因によって顔面や頭部の感覚をつかさどる三叉神経が刺激され、炎症物質によって脳の血管が拡張することで痛みを引き起こす説などがあります。片頭痛は女性に多く、男性の3倍から4倍といわれます。好発年齢は20代から40代、いわゆる働き盛りや子どもを育てるママさん世代が中心のため、仕事や子育てに支障をきたすことで生活の質が落ちてしまうことが問題です。
――他の疾病を引き起こす恐れは。
片頭痛だと思っていたら別の病気が隠されていたということはあり得ます。例えばちくのう症でも頭痛は起きますし、メンタルケアが必要な頭痛もある。くも膜下出血や血管の解離による二次性頭痛などの恐れもあるため、まずは一刻も早く専門病院に相談することが大切です。
――治療方法は。
まずは鎮痛剤でアプローチします。適切な間隔で適切な薬を飲むことで、「頭痛に耐えられる力」「我慢力」を高めることが狙いです。片頭痛は外的な環境の変化がきっかけとなることが多いため、疲れを取って睡眠時間を確保するなどの生活指導も重要です。テレビやスマホを遅くまで見たりアルコールを多量に摂取したりせず、長風呂も血管を拡張させるため控えましょう。
昨年は片頭痛の注射薬も発売され、当院でも5例ほど扱いました。さまざまな適応条件があるため第一選択として用いるものではありませんが、ある患者は月に20回以上あった片頭痛が1・2回に落ち着いて薬を飲む量が減るなど、生活の質向上につながっています。
当院は脳出血や脳梗塞はもちろん、片頭痛などの表出しにくい症状にも向き合い、適切な治療に努めています。何十年も付き合ってきた痛みから解放されたという声を聞くと、地域密着型医療の提供を続けてきた甲斐があったと実感します。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>