全国高校総合体育大会(インターハイ)の水球が高知県で行われ、8月23日の決勝で県立神奈川工業が明治大学付属中野(東京都)と対戦。9対10での惜敗に選手や監督らは悔しさをにじませた。しかし昨年の初戦敗退から躍進し、創部3年目で全国2位の座を手にした。
昨年は初戦敗退
神奈川工業は昨年インターハイ初出場を果たしたが、初戦の秀明英光(埼玉県)に8対10で敗れている。今年は2年生を主体としたチームで、6月の関東大会を勝ち上がりインターハイ進出を決めた。その関東大会は明大中野との決勝となったが、9対10で黒星を喫し、準優勝となった。
打倒明大中野を胸に秘めながら、全国へ。2回戦以降、大垣東(岐阜県)や関西(岡山県)、鳥羽(京都府)との試合は苦しい展開となるも着実に勝ち進み、宿敵との優勝争いの舞台が整った。
残り1秒 逆転許す
開始2分で立て続けに2点を先取するなど、はじめにペースをつかんだのは神奈川工業。第1ピリオドは4対1でのリードも、第2ピリオドで巻き返され5対4で前半を折り返した。
後半に入ると一進一退の攻防が続き、9対7で迎えた最終ピリオド。得点を加えることができず徐々に詰め寄られ、試合終了まであと35秒で同点に追いつかれると、残り1秒で逆転を許しゲームセット。関東大会のリベンジ達成とはならなかった。
創部当初の未経験者主体のチームから、部を引っ張ってきた佐々木優京主将。試合を終えて、「決勝まできたからには優勝したかったけど、戦いきれたと思う。準決勝までの苦しい試合も人間的な成長があったからこそ踏ん張れたので、この経験はチームの大きな糧になる。これから3年生として残せるものを残していきたい」と語る。
竹田純監督は「全国レベルで戦える練習を積んできたので優勝は狙っていましたが、準優勝で終わってしまったのは悔しい。今後も一歩ずつ上を目指しながら、高校生として自立させることも大事にしたい。結果として、水球でも厳しい場面で踏ん張れる選手・チームにしていけたら」と話した。
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