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宮前区 人物風土記

公開日:2023.08.11

川崎市仏教会の会長に6月に就任した
小林 泰善さん
多摩区在住 73歳

開かれた寺を目指して

 ○…1974年発足、市内14地区138の寺院からなる川崎市仏教会の会長に就任した。宗派を超えた交流や意見交換、講師を招き仏教の現状や寺院による地域貢献などを考える勉強会などに引き続き取り組むとともに、一般の人に向けた講演会など、コロナ禍で制限されてきた対外的な活動にも意欲を見せる。「コロナが終わったわけではない。皆さんの協力を得られるよう判断しながら進めたい」とバランス感覚も重視する。

 ○…多摩区登戸で1522年に創建された浄土真宗本願寺派・永池山長念寺の住職。幼少期は二ヶ領用水や野原で遊び回り、自転車で相模湖まで行った武勇伝もさらりと語る。寺の子として自然な流れで龍谷大学、大学院に進んで仏教学を専攻し、本山での修行を終え実家に戻った矢先、先代である父が急逝。25歳で住職の任に就いた。

 ○…しばらくは戸惑いながらも、代々築いてきた門徒(檀家)とのつながりを重んじ、先代の勤めを懸命に踏襲した。その一方で、「地域の人にもっとお寺に親しんでもらいたい」という思いから、本堂で行う落語会や、法話を録音したテープを電話で聞ける「テレホン法話」など、新たな取り組みにも積極的に挑戦してきた。

 ○…余暇は学生時代から親しんできたクラシック鑑賞でリラックス。クラブを握る機会は減ったがゴルフも嗜む。息子2人も同じ仏の道を歩んでいる。「地域に密着したお寺としていろいろと貢献できないかと思っている」。落語会をはじめ、文化講座やすでに実績のあるコンサートなど「開かれた寺」を今後も標榜していく構え。「お寺には場所もあるので何かに利用していただくのも一つの形かと思う」と地域と寺の在り方にさまざまな考えを巡らせている。

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