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宮前区 人物風土記

公開日:2024.10.04

歌手として宮前市民館で新曲を披露する
しばた まいこさん(本名:柴田麻衣子)
宮前区在住 46歳

多難な人生、歌が支えに

 ○…ジャンルを問わず歌を通じて癒しを届ける自称「魂ヒーラーシンガー」。7月に念願のCDデビューを果たした。来月には市民館で「みんなで唄おう会」と題した新曲発表会を行う。「オリジナル曲を披露できることが夢のよう」と感慨深げ。祖母が芸能人にあやかって付けた名前をいつくしみ、「死んだおばあちゃんも喜んでいるかな」とほほえむ。

 ○…家庭の事情から生まれてすぐに祖父母に預けられた。「祖父は幼い私の歌をうれしそうに録音していた。物心ついてから聞いたら恥ずかしかった。歌手としての原点なのかもしれない」。数年して親元に戻ったが、そこに居場所はなく、さらに歌うことで自分を保った。中学2年生のときには難病に見舞われ、数カ月間の入院生活を強いられた。「ずっと試練の連続だったけど、支えになったのはいつも歌だった」と振り返る。

 ○…高校卒業後、飲食店で働きながら独学で歌い続けた。離婚も経験。芸能界にいた親戚から「向いている」と誘われ一念発起。34歳から本格的なボイストレーニングを始め、首都圏でライブ活動などを続けてきた。鷺沼駅前の飲食店を会場にしたイベント「お蕎麦屋DEライブ」は2カ月に1回開催。地域密着を掲げて15回目となった。「私の可能性を信じ、希望を与えてくれるホームグラウンドです」と感謝の言葉を口にする。

 ○…料理が得意で前回ライブでふるまった、いなりずしは好評だったという。「お店をやってほしいって言われる」。10月15日に行われる馬絹神社の例大祭では、歌謡ショーのゲストに招かれた。その後は、夢にまで見た大舞台が待っている。「少しでも多くの人に勇気と元気と感動を届けたい」。魂を揺さぶる歌を届けるつもりだ。

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