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宮前区 人物風土記

公開日:2025.07.25

7月1日付けで宮前区歯科医師会の会長に就任した
林 壮一さん
鷺沼在住 63歳

対話の力で信頼を

 ○…専務2年、副会長4年を経て、会長に就任した。「伝統は引継ぎながら、これまで培ってきた知見を生かしていきたい」。注力するのは、患者が安心して医療を受けられる環境づくりだ。神奈川県歯科医師会では、12年にわたり医事処理検討部会に所属した。「月に1日は、理不尽な要求や悪質なクレームへの電話対応が務めだった」と苦笑。痛感したのは、コミュニケーションの大切さ。「同じ事柄でも、理解し合っていれば結果は違ってくる」

 ○…野球少年が歯科医を志したのは、大学教授だった父の影響が大きい。一念発起して勉学に励み、鶴見大歯学部に進学した。「父が書いた入れ歯の教科書で講義を受けていた」と懐かしそうに学生時代を振り返る。卒業後は、政財界の有力者も通う都内の歯科医院で修業を積み、約30年前に独立。「父の一番弟子だった院長の下で、技術だけでなく対話の大切さを学んだ」

 ○…結婚を機に29歳から鷺沼に暮らす。メディカルモールができることを知り、約20年前に移転。歯科衛生士の担当制を導入するなど、ここでも信頼関係に重きを置くスタイルを貫いてきた。東日本大震災のあった2011年、歯科医師会に入った。「個人でやれることには限界がある。入会してよかった」。宮城県石巻市でボランティアとして働いたことが地域活動の原点だ。

 ○…女性スタッフのまとめ役の妻は心強い存在。息子は医者に、娘は薬剤師になった。「家族三師会って言われる」とほほ笑む。当時70代だった父が、独立間もない医院を支えてくれたくれたことは良い思い出だ。「スタッフからは、小学生の子どもが大人になるまで続けてほしいっていわれる」と満更でもない表情で語った。

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