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宮前区 人物風土記

公開日:2025.08.29

エジプトに赴任し、日本式教育の普及に努める
中村 邦彦さん
麻生区在住 64歳

「寄り道もまた楽しい」

 ○…稗原小の校長を退任後、昨年9月から「エジプト日本式学校スーパーバイザー」として、第二の人生を歩んでいる。7月に一時帰国し、菅生中学校区地域教育会議で近況報告を行った。エジプトは、2017年から日本式教育を導入。来期は、15人の退職校長が、日本の学校運営と学級経営方法などを伝えていくという。「何があっても『アラーの思し召し』で済んでしまうアバウトな社会。純粋で自己主張が激しい人も多い」と現地の印象を語る。

 ○…「西生田小の仲間や恩師とは、今も旅行に行く関係。いいクラスだった」と振り返る。西生田中では陸上部に所属。駅伝チームは市大会で優勝したが、補欠だった自分には後ろめたさがあった。そんな雰囲気を察した顧問から「お前たちがいたから優勝できたんだぞ」と電話が掛かってきて心が震えた。教員を目指したきっかけは、恩師の存在が大きい。

 ○…「陸上を通じて出会った仲間たちは宝物」と共感してくれる存在の大切さを説く。浪人して青山学院大へ。「青学の陸上部出身っていうと驚かれるけど、当時は予選会敗退ばかりだった」。卒業後、アメリカ大陸を1周する旅に出掛け、人と人は言葉ではなく、心でつながっていることを再認識。実践の場として教員の道を選んだ。人間関係が構築できていれば、不登校も無くなると信じてやまない。

 ○…退職後、すぐに市子ども夢パークの副所長となる予定だったが、期せずして学級担任を経験。そして特別活動研究会の会長としての手腕を買われ、スーパーバイザーに声がかかった。「寄り道も楽しいもの」と人生訓を語る。趣味はサーフィン。「この夏は7回行ったけど、しばらくはできないね」とエジプトに旅立った。

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