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宮前区 人物風土記

公開日:2025.10.03

著書「薬膳の食卓365日」が料理レシピ本大賞で入賞を果たした
川手 鮎子さん
東有馬在住 83歳

体と心の優しさ届けて

 ○…テレビドラマなどで「薬膳」が注目を集める中、2年前に出版した著書『薬膳の食卓365日』が脚光を浴びることになった。長年学んできた中国伝統医学に基づき、薬膳を日頃の食卓に取り入れる知恵を詰め込んだ一冊。「ブームの追い風があって運が良かったが、多くの読者に届き大変ありがたい」

 ○…東京都渋谷区で生まれ育った。高校時代に、母の「これからは医薬分業の時代になる。薬剤師をやってみたら」との一言で、東京理科大学薬学部へ進学した。卒業後は企業で研究職に従事。結婚を機に家庭に入るが、3度の流産を経験した。「身も心もボロボロになった。でも、このままではだめだ」と、体を立て直すために漢方を学び始めた。その効果からか、しばらくして2人の子どもに恵まれた。この経験が原点となった。

 ○…1973年に東有馬に薬局をオープン。子育てと両立しながら、健康相談に乗ってきた。現在の医学の発展は目覚ましいが、精神面の治療が伴っていないのではないか、そんな思いから学んできた「中医学」について自費出版した。それが縁で出版社から声がかかり、『漢方の暮らし365日』という題名の本を出版。好評だったことで第2弾となる『薬膳の食卓365日』を執筆した。どちらも自身が大切にしてきた「体にも心にも優しく」という思いを込めた。

 ○…45年間漢方相談に乗ってきた。「患者の喜びが自身の喜び」となり研鑽を積み重ね、国際中医師の資格も取得。地域貢献にも取り組み、神奈川県や川崎市の保険功労賞を受賞。現在は一線を退き、太極拳とウクレレに夢中だとか。人を笑わすのが好きで、日本だじゃれ活用協会に所属する一面も。好きな言葉は「念ずれば花開く」。

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