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宮前区 人物風土記

公開日:2025.10.17

審査委員長として宮前区フォトコンテストに携わる
山口 勝廣さん
南野川在住 85歳

「木曽」に魅せられ60年

 ○…日本写真家協会の元副会長。今年節目となる20回を迎えた宮前区「フォトコンテスト」で、第3回から審査委員長を務める。入賞作品を一つひとつ丁寧に、独自の視点で分かりやすく解説する写真のプロだ。「撮影技術だけではなく、写真の内容やメッセージを審査するユニークなコンテスト。年々バラエティー豊かなになっている」とほほ笑む。

 ○…名古屋市出身。めんこやビー玉集めに夢中だったが、空襲ですべてが灰となった。中学・高校では卓球部で汗を流し、国体にも出場したスポーツマン。中2のときに親に借金して、今も大切に保管する高級カメラを手に入れた。近所の女子を撮影した写真を褒められ一気にのめり込んだ。「当時はフィルムの時代。36枚しかないので、設定や構図を考え抜いて撮っていた」と振り返る。

 ○…大阪の専門学校を卒業後、出版社に入社。女性誌のカメラマンとして腕を磨き、5年後に独立。ライフワークとして続ける「木曽詣で」は60年を超えた。現地で個展を開催し、木曽ふるさと大使にも任命されている。2014年の御嶽山の噴火の際は警察よりも早く現場に着き、シャッターを切った。「山で囲まれた地域に根付く御岳信仰に興味を持ったのがはじまり。日本人の時代の記録として木曽を撮り続けている」

 ○…孫の子育て環境を求め、22年前に宮前区へ。「新しいものと古いものが混在する地域。コンテストでは、どうしても伝統文化をテーマにした作品に目がいく」といい、すぐに「私の好みを知って賞を狙ってくる人がいるので、今年は風景を選んだけどね」と笑うひょうきんな一面も。「生」を感じられる活動が原点。体力が続く限り今後も取り組んでいく。

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