宮前区 社会
公開日:2025.10.31
「Colorsかわさき展」
200人以上の作品が集結
「怪獣画」の八木さん「集大成」
障がいの有無に関係なく文化芸術活動を楽しむ人々のための「Colorsかわさき2025展」が、11月13日(木)〜24日(月・祝)、ミューザ川崎シンフォニーホール(幸区)で開催される。200人以上の日頃の創作活動の成果が集結する「パラアート」の祭典だ。
川崎市文化財団では、障がいの有無に関係なく文化芸術活動に親しめる環境づくり「パラアート推進事業」を2017年から続けている。その一環として同年から毎年11月に「Colors展」を開催。9回目の今回は、市内40以上の障がい者福祉施設のアーティスト約150人の作品と、市内の特別支援学校の子どもたち約60人の作品を展示し、パラアート作品の魅力を幅広く発信する。
文化財団の担当者によると、「Colors展」開始時にはまだアート作品に取り組む施設も少なく、財団側が声掛けして2施設が参加したのみだった。希望する施設に講師を派遣する「出張絵画制作指導」を続けた結果、取り組みが広がり、今では公募時に「1施設3作品まで」という条件が必要なほど、創作活動は盛んになった。
そんな機運の中、確かな芸術性で注目されるアーティストも川崎で生まれている。昨年の「Colors展」出展者の半澤真人さんは、今年の大阪万博でのグループ展に参加。今回出展の八木志基さん(22)は、ボールペン1本で精密に描き上げる「怪獣画」で知られるアーティストだ。
テレビ番組でも紹介
市内在住の八木さんは、言葉の発達が遅く4歳の時に医師から自閉症と診断されたが、幼少期から絵を描く集中力がずば抜けていた。「特撮ヒーロー好き」の父親の影響もあり、小学低学年のころ「ウルトラマン」の怪獣に夢中になり、1枚の紙を怪獣で埋め尽くす作風が定着した。
12歳のころ、通っていた都内のアートスクールを訪れた美術関係者の目に留まった。専門誌「美術手帖」やNHKのアート番組などで作品と創作活動が紹介され、「絵を描いてほしい」という依頼も寄せられた。
だが今春まで3年間、都内のアート系専門学校に通学したことで「精神的に疲れてしまい、一時期、創作意欲が落ちていた」と母・裕美さん。約半年の休息を経て、今回の出品に向け本格的な創作を再開。約23cm四方のキャンバスに、中学時代に編み出した怪獣たちをよみがえらせた。タイトルは「魔神獣大集結」という。八木さんは「怪獣の絵としては、ある意味、自分の集大成」と胸を張った。
17日(月)は休館。「Colors展」の問い合わせは市文化財団【電話】044・272・7366。
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