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多摩区・麻生区 社会

公開日:2025.11.07

川崎市
片平公園に屋外用AED
管理者不在では市内初

  • 片平公園に設置されているAEDの屋外用ボックス

 川崎市はこのほど、麻生区にある片平公園野球場の公衆トイレ横にAED(自動体外式除細動器)を設置した。同公園は管理者が常駐しない無人公園で、管理者不在の公園へのAED設置は市内では初めてとなる。

 従来、市内の公園に設置されてきたAEDは管理棟内での保管が主であり、夜間など管理者が不在の時には利用できないという課題があった。市は2024年度から、小田公園(川崎区)や、とんびいけ公園(麻生区)などに屋外用のボックスを設置し、常時AEDを利用できる体制を試行してきた。市担当者は「外置きにすることで、いたずらや盗難といった問題が発生しないか確認をしていた」と話す。

奉仕団体の要望契機

 今回の片平公園への設置は、地元ロータリークラブからの「片平公園には野球場があり、子どもから大人まで幅広く使用しており、AEDを設置したい」という要望が契機となった。一方で、同公園のような無人公園では、AEDの日常的な点検(毎日)が困難という問題があった。これに対し市は、遠隔でAEDの異常を通知する機能の活用を検討。「日常的な点検の代わりにこの機能を利用し、問題なく運用できるか」「現地での月1回の定期的な点検は必要なため、職員が確認する体制を確保できるか」といった、無人公園での管理の課題や設置の効果を確認するため、今回試験的な導入に踏み切った。

 現在、市内には22施設に32個のAEDが設置されている。そのうち多摩区は稲田公園(プール管理棟で夏季運営時のみ利用可)、生田緑地(ゴルフ場、整備事務所、東口ビジターセンター、ばら苑)、緑化センター(事務所)の6個、麻生区は王禅寺ふるさと公園(管理棟)、早野聖地公園(事務所)、とんびいけ公園(屋外用)、片平公園(同)の4個。使用実績は市の施設全体では直近3年間で20件あるが、公園内に設置されたものを使った事例はないという。市は今後、「当面は管理者が常駐するものの屋外用ボックスを設置していない公園への設置を進める予定。それ以外の公園については今のところ未定」としている。

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