多摩区・麻生区 社会
公開日:2025.12.05
八ヶ岳少年自然の家
川崎市が廃止案示す
老朽化などで再整備困難
川崎市は、市立小中学生に長年親しまれてきた長野県にある川崎市八ヶ岳少年自然の家の廃止案を示した。現在、「今後の自然教室及び八ヶ岳少年自然の家の方向性(案)」として意見公募を実施している。
同施設は1977年に開設され、小学5年生と中学1年生の自然教室などを中心に利用されてきた。その数は2024年度まで約88万人。多くの市民に愛されてきた思い出の場所でもある。
しかし、施設や設備の老朽化が進み、市では2020年度から現地調査と対策案を検討。その中で、敷地の一部が土砂災害特別警戒区域等に指定されていることが確認されたほか、現地での再整備には77億円が必要になることがわかった。
加えて24年度には一部の学校で運転士不足から送迎バスの手配ができず、日程や実施場所を変更する事態にもなった。
これらを踏まえ市では、全市立小中学校で自然教室の確実な実施と持続可能な手法として、他施設の活用と、それに伴う同施設の青少年施設としての廃止案を策定した。他施設の活用はすでに行われており、今年度は小学校19校、中学校16校で実施。移動時間の短縮などで、活動時間が拡大し、教員の負担も軽減、指導に専念できたと報告がされている。
意見公募の詳細は市のHPで。12月25日まで。
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