JR川崎駅北口自由通路 全面開業半年遅れに 脱線事故で工期に影響
川崎市は11月18日、JR川崎駅北口自由通路の全面開業が予定していた2017年よりも遅れると発表した。今年2月に川崎駅付近で起きた京浜東北線の脱線事故で工事が中断したことが原因。市では、JR東日本と調整しながら18年の春ごろの開業を目指している。
市の発表は、JR東日本と10月中旬に打ち合わせを行った際に工期スケジュールの報告を受けてのもの。
市まちづくり局によると、北口自由通路の工事は、昨年6月に着工。順調に進んでいたが、今年2月23日未明に京浜東北線の回送電車が工事用車両と激突・脱線する事故が発生し、工事が約3カ月中断した。再開後も、事故再発防止のために全線営業終了後に重機を運び込むなどの安全対策を講じたことで、実働作業時間が短縮されてしまい工期が遅れる原因となっている。
また現在行っている基礎工事の過程でも、地中20m付近から砂利を多く含んだ地層が出現し、工事の妨げとなっているため、市では「さらに工期が延びる可能性もある」としている。
JR東日本と川崎市は、川崎駅周辺の利便性や回遊性の向上、駅構内の混雑緩和などを目的に早期の完成を目指していたが、全面開業予定は、当初の17年秋から半年遅れの18年春頃になる見込み。16年に現在のJR川崎駅改札の反対側に新設される予定だった中央北改札も、17年の冬頃にずれ込むという。
北口自由通路は、東西自由通路から東京側に70メール進んだところに作られ、川崎駅前タワービル・リバークビルとラゾーナ川崎プラザを繋ぐ。全長は230mで市の行政サービス施設や地上5階建ての商業施設も合わせてオープンする予定。総工費は190億円でJR東日本が96億円、川崎市が94億円負担する。工期の遅れで発生する損失分の算出はまだ出ていないが、市はJR東日本と調整しながら進めるとしている。
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