日本競輪選手会神奈川支部の支部長を務める 吉田 晴行さん 川崎区在住 46歳
競輪のイメージ変えたい
○…「これからの競輪場は、女性や家族連れに受け入れられる場所でないと」。競輪選手150人をまとめる支部長として、ファンサービスに力を注ぐ。従来の競輪のイメージを払拭し、「子どもが大勢いるアミューズメントパークのような競輪場にしたい」とも語る。また、「競輪のイベントについて考えることが趣味」と公言。企画が閃くと、スマートフォンに打ち込んでは記録している。
○…大島上町出身。伯父のすすめで競輪選手を意識したという。中3の時には川崎競輪場に通い、メンテナンス中の選手に「フレームを触らせてください」とお願いしたことも。快く対応してくれた選手を前に、夢はさらに膨らんだ。選手気分に浸ろうと、持っていたロードレーサーを競技用自転車の仕様にして多摩川の土手を走ったことも懐かしい思い出。卒業後は自転車部のある法政二高に進学し、時には意識を失って倒れるほど鍛えに鍛え抜いた。
○…プロデビューは87年。通算36回の優勝を果たし、競輪選手トップクラスのS級にまで上り詰めたが、3年前に脳梗塞を患い、生死の境を彷徨った。奇跡的に回復し、復帰に向けトレーニングを始めたものの、ドクターストップがかかった。「どうせ生かされた命ならば、競輪を盛り上げるために尽くしたい」。競輪愛は途切れることはなく、いまなお続いている。
○…ファン層拡大に向け企画した”女子会イベント”は、その手始め。車券の買い方を学びながらヘアアレンジやネイルを楽しんでもらい、好評を博した。川崎で7月に初めて開催され、9月にも行われる女性選手による「ガールズケイリン」も盛り上げようと、PRに力を注ぐ。「競輪は若さと体力だけで勝てるわけではなく、技術や経験、メンタルに左右される部分が難しくもあり、面白さでもある」。その魅力あるレースを展開している競輪場を広く知ってもらうため、今日も構想をふくらませる。
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