相模原市消防局南消防署長を務める 関口 晃嗣(こうじ)さん 中央区田名在住 58歳
基本胸に区民の安全守る
○…新型コロナウイルスが蔓延しつつある中、4月1日付で署長に就任してから約3カ月が経過した。「一人ひとりが感染しない、感染させないという気持ちで仕事をしてくれている」と署員をねぎらう。南署の署員204人に対して直接訓示することはできなかったが「基本を大事に職務にあたってほしい」とメッセージを送った。
○…消防士になった兄から仲間同士の絆の深さを聞き、自身も高校卒業後に消防士をめざした。20代前半の若かりし頃、消防技術を競う全国大会に兄弟そろって出場、両親が応援に来てくれたのが良い思い出。「入賞してメダルと賞状をもらった。うれしかったね」。津久井消防署勤務時代には、やまゆり園の事件現場に立ち会った。「トリアージをするのに大変だった。今は警察や自衛隊と強く連携しなきゃいけない事案が増えている」と厳しい表情に。消防学校で教官をしていた際に感じた「基本」の大切さを改めて実感した。
○…8歳の頃から相模原で過ごす。やはり兄の背中を追うように野球を始め、ポジションを争った記憶も。「みんなと遊ぶのが好きな子どもでした」と振り返る。結婚後は二人の娘を育て、今は孫と遊ぶ日々だ。息抜きはスポーツ観戦や夫人との旅行。「危険な仕事でも見守ってくれている。家族に感謝しています」
○…台風被害やウイルス対策など環境の変化は激しい。「署員にはワンチームで対応するということを肝に銘じて行動してもらいたい。そのためにも若い署員には同じ釜の飯を食う仲間を大切にしてほしい」。コロナ対応に区民から感謝の言葉をもらうことも増えた。「これから避難所対策などやらなければならないことは多い。区民の方々の声を胸に、訪れる難局を乗り越えていきたい」
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