さがみはら南区 人物風土記
公開日:2025.11.13
相模原市民文化祭合同展でパッチワークキルトを展示した
間藤 玲子さん
相武台団地在住 71歳
発想のその先へ
○…平和に願いを込めパッチワークキルトを作成して40年以上。三部作の最後となる今回の作品は実質3、4年で制作したが、構想からは約20年が経っていた。上手く材料が集まらず忙しさから中断し、作品をしまっていた時期があった。コロナ禍を「好機」とばかりに寝る間も惜しみ夢中で取り組んだ。その行動力の秘訣は「何かを思いつくと、どうなるかやってみたくなる好奇心」
○…母になったのをきっかけに「次の世代に対して平和な世界をつないでいきたい」と思うようになった。知人から勧められた中国の文化大革命をテーマにした「ワイルド・スワン」を読み、争いの恐怖を実感。当時、天安門事件が起きたばかりで、何か自分にできないかとパッチワークキルトで釈迦を表現してそれを飾ってもらおうと思い立った。「『自分に何かできるのでは』という『勘違い』から始まって作るのは大変。ただ、キルトには平和への色んな思いが込められる」と熱く語る。贈呈先である現地の人と文化交流をし、つながりができたことでキルトに手応えを感じた。
○…相武台団地の芝生や花壇を気に入ったことをきっかけに40年以上住んでいる。趣味は「エコアート」。プレゼントの包装紙を切り絵やポチ袋にしたり、水道会社のマグネットをしおりに変身させたりしている。「勿体ないからつい取っておいてしまう」と笑う。
○…団地内の仲間と「無限にお金があったら」の話になったとき、「アニメーションの平和大賞が作りたい」と思いついた。周りからは驚かれたというが、「日本のアニメ文化を生かし、若い人が平和について考えるきっかけになれば」という。好奇心を生かした平和についての発信は尽きそうにない。
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