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多摩版 公開:2020年10月22日 エリアトップへ

自転車競技「ブルベ」 2大会に参加 計700Km 時間内に完走 南野在住 小坂智弘さん

スポーツ

公開:2020年10月22日

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 400Kmの道のりを27時間以内に走り切る-。そうした過酷な自転車競技「ブルベ」の大会が10月3日に、とどろきアリーナ前付近(川崎市)をスタートし、長野県佐久市を通って帰ってくるルートで行われた(ランドヌ東京主催)。同大会に南野在住の小坂智弘さん(52歳)が参加し、24時間20分で完走した。

 「ブルベ」は、フランス語で「認定」という意味を持ち、決められたルートをサポートなしで制限時間内に完走すると「認定」される自転車競技。全国で大会が開催されており、距離は200Km(制限時間は13時間30分)からで、日本では2400Kmの大会が開催されたこともある。

 小坂さんは、9月19日に開催された「BRM919東京300」と今回の「BRM1003東京400」の2大会に参加。ともに、とどろきアリーナ前付近がスタート地点で、「300」は山梨県都留市から、静岡県三島市を通って川崎市まで帰ってくる300Kmのルート(制限時間20時間)。「400」は長野県佐久市を通って南下し、山梨県内を通過して帰ってくるルートだ。

 小坂さんは、両大会とも午後10時頃に自転車で自宅を出発。午前0時から正午までに各自が時間を決めてスタートするルールの中、午前0時30分に出発。「夜明けを見晴らしの良い所で迎えたかったから」と微笑む。

 「300」の大会では、前半は自身の想定通りに時間と距離を稼ぐことができ、都留市まで1時間の貯金を作れた。熱海市(静岡県)まで順調だったが、平塚市(神奈川県)に入ってから交通量が増え、信号で止まる機会が増えた。それを繰り返す内に徐々に時間を消耗し、横浜を過ぎたあたりで制限時間が迫ってきていた。「交通ルールを守るのがこの競技の鉄則。焦ったけど時間内に間に合ってよかった」と制限時間5分前にゴールに到着した。

苦戦しながら

 続いて参加した「400」の大会では、スタートから120Km付近の碓氷峠(群馬県)まで1時間30分の貯金を作ることに成功。そこから野辺山(長野県)にかけての山越えに苦戦したが「きつかったけど体が動いてくれた。パンクなどに余裕を持って対応するために2時間の貯金を作りたかった」と、その想定通りに走ることができたという。「甲府まで来たらもう大丈夫だと思った。普段からよく走りに来ているので」と振り返り、スタートから24時間20分で完走を果たした。

 コロナ禍でも休みの日に練習を重ねてきた。「薬剤師という仕事柄、コロナも風邪の一つだと思い、免疫力を高める必要性があると考えていた。感染予防策を取って運動をすることが大事」と持論を語る。

人のために できることを 

 幼い頃から自転車に乗るのが好きだった。中学生時代に友人と山中湖まで行ったことが原点。「行きは途中で地元の人に止められ、帰りは転んで怪我をして通りかかった人に助けてもらい帰ってきた。それが悔しくて」と懐かしむ。大学生の時に、そのリベンジを果たし、テントを積んで東北や関西まで走りに行くようになった。

 社会人になっても長期の休みに自転車で旅に出ていたが、結婚してからはその機会が減った。だが10年程前に転機が訪れた。業界内で切磋琢磨していた親友2人を事件や病気で亡くした。「この世に残されたものの使命として健康でいなければ」と自転車に乗ることを再開。その友人に興味のあったブルベへの参加を伝えていたことが、きっかけだった。「きついと思うこともあるけど、旅に似ているし、自転車に乗っていると頭が整理できる。仕事や家族のことを考えることができて、良い時間になっています」と笑顔で語る。

 本場フランスで4年に一度行われる1200Kmの大会に挑戦することが目標だ。「家族からはあきれられていますし、仕事の休みが取れるかわからないですけど」と苦笑い。それでも「自転車に乗るのが楽しいし、親友のためにも人のために何かできることをしたい。そうすれば自分にも何か良いことが起きると思っています」と話した。

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