多摩にほど近い、八王子市の長池公園自然館が今年開館20年を迎えた。住民が講師を務めるワークショップや里山保全ボランティアの活動拠点になるなど、多くの個人、団体に利用されてきたが、開館当初から管理運営を行うNPO団体は「地域住民が主役と考え運営してきました」とその方針を話す。
開館したのは2001年。公園のなかに位置し、地域の公園ボランティアの活動拠点としての利用や、地域住民が講師を務めるワークショップのイベント会場として使用されてきた。特徴的なのが、同館ではワークショップなどで地域住民が講師となることが多いことだ。自薦や他薦のほか、職員が地域で適任者を見つけてくることもあるという。
施設の管理運営を行うNPO法人フュージョン長池の理事長、田所喬さんは「『住民が主役』と考えてきました。盛り上げには地域の人たちをどれだけ巻き込めるかが大切と考えています」と笑顔をみせる。
「僕らがいなくても」
そんな方針の原点になっているのが、初代理事長を務めていた富永一夫さんの言葉という。「最終的には僕らがいなくても地域がまわるように関わっていく」--というその言葉。住民を主役にしていくという考えだ。
14年に「娘の故郷づくりができれば」と団体に加わって以来、その言葉に影響を受け、決まった人だけではなく、「より多くの人たちが活躍できる場をこの自然館につくりたいという思いでやってきました」と振り返る田所さん。同館をみんなの居場所にしていきたいのだという。
一方で、自身も地域住民のひとりとして親子向けイベントを開催する立場になることもあるといい、「本来は皆さんを支える立場なのですが、時には。これまで少なかった親子向けイベントを開催しています」という。そして、今後については「自然環境やコミュニティづくりに、興味を持つ世代を増やしたいと思います」と語っている。
同館へは多摩センター駅につながる京王堀之内、または南大沢駅から徒歩で25分程度。展示室や工作室のほか、会議室もある。問い合わせは同館【電話】042・678・4616。
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