伊勢原版 掲載号:2012年12月21日号
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レアメタルを障害者の手で 循環型社会へ弾み 1月から新事業

社会

ガスメーターの解体作業。レアメタルを取り出す際は細心の注意を要する
ガスメーターの解体作業。レアメタルを取り出す際は細心の注意を要する

 伊勢原市は来年1月から、循環型社会の実現を目的とした、レアメタルや有用金属の回収事業に、障害者の社会参加の促進を絡めた県内では初めてとなる新しい取り組みを開始する。

 レアメタルや有用金属など使用済の小型家電に含まれる再資源化が可能な金属類を回収・再利用しようと、今年8月に成立した小型家電リサイクル法。来年4月に施行されるこの法律には、有用な資源を国や地方自治体が回収し、リサイクル業者に引き渡すことなどが規定されている。

 法律の施行に先駆け、県では、回収した小型家電を直接リサイクル業者に流さず、福祉事業所で分解・分別してから業者に売却するという、県内独自のモデル事業を今年2月に各市町村へ提案。4月に入り伊勢原市がこれに手を挙げた。

 県環境保全部資源循環課によると、この事業は県内で初めてで、全国でも珍しい試みだという。同課の玉木真人課長は「貴重な資源の再利用による循環型社会の推進にくわえて、障害者の社会参加促進という両面に期待している」と話す。

2つのメリット

 今回選ばれた市内の福祉事業所は、地域作業所ドリーム(桜台)・社会福祉法人緑友会つくし(田中)・貴有意の郷(池端)の3カ所。いずれも利用者と雇用契約を結ばない就労継続支援B型の施設で、障害のある利用者が部品の組立やシール貼りなど、業者から請け負った仕事に従事する。

 知的障害のある39人の利用者が在籍するドリームでは現在、バーコードのシール貼りやベアリングの組み立てのほか、ガスメーターの解体作業も8月から行われている。この作業は4〜10人の利用者で行われ、週におよそ900個を解体し、中からレアメタルを取り出している。

 豊田眞知子所長によると、ガスメーターの解体は1個あたりの単価がおよそ100円で、これはほかの作業に比べて高い。

 さらに、解体作業では、レアメタル以外の部品を壊してしまっても問題はないため、細かい作業が苦手で普段できる仕事が限られているという利用者でも取り組みやすいという。豊田所長は「利用者の方の工賃向上をはじめ、レアメタルはメリットが多い」と話す。

伊勢原で成果を

 1月から始まるモデル事業についても同様のメリットが期待できることから、「頑張って働こうという利用者の人たちにとって励みとなる事業。伊勢原で成果を出し、それからほかの自治体でも実施されるようになれば」と豊田所長。

 小型家電の回収事業は、来年1月から開始予定。市美化センターがこれまでと同じ方法で回収にまわり、福祉事業所は2週間に1度センターに引き取りに行くという。
 

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