伊勢原市日本遺産協議会(会長・高山松太郎伊勢原市長)と、横浜国立大学が連携した催し「大山宿坊スタンプラリー」が11月16日と17日の2日間、大山地区で行われた。日本遺産補助事業の一環で行われた同催し。同大が2016年度から18年度にかけて実施した宿坊に関する調査をもとに、同大の学生が考案したスタンプラリーが初めて実施された。
伊勢原市日本遺産協議会は、2016年に大山詣りのストーリーが日本遺産に認定されたことを受け、それまで詳細な調査が行われていなかった大山の宿坊に関する建築年月日や増改築記録などの調査を、同年度から横浜国立大学と東海大学に依頼した。
今回のスタンプラリーは、その調査の結果を一般に向けて発表することを目的に行われた。
スタンプラリーは、調査を行った一人、横浜国立大学理工学部 建築都市・環境系学科の井上魁人さん(4年生)が考案。調査を機に大山の宿坊が大山詣りと深い関係にあることを知り、宿坊の歴史的価値や魅力をもっと知ってもらおうと市に提案した。
宿坊の先導師に取材した井上さんは「ある地域では、15歳の男子を連れて大山を訪れ、飲酒などをさせて大人の仲間入りをする『十五詣り』という変わった風習があったことなど、インターネットでは分からない話が聞けて楽しく、勉強になった」と話す。
スタンプラリーは大山公民館から大山インフォメーションセンターまでの旧参道に5つのポイントを設置。井上さんが調査した山荘おゝすみ、古宮旅館、かすみ荘、上神崎旅館の4つの宿坊と、良弁滝を巡る内容で、各ポイントで台紙にスタンプを押すと、穴あきになった絵柄が完成し、大山詣りの文化と歴史について学ぶことができるように工夫した。
スタンプの絵柄も自身が考案。納め太刀や参拝の前に良弁滝で行った禊の様子を描いた。その他台紙には、大山詣りと先導師文化を分かりやすく説明した解説文や、宿坊のリストも掲載されていて、大山観光のガイドとしての役割も果たした。
60組が参加
スタンプラリーには2日間で約60組が参加。参加者は「旧参道を歩いたことがなかった。いろいろ勉強になっておもしろかった」などと感想を話した。井上さんは「今後もスタンプラリーを通じて、宿坊の魅力が多くの人たちに広まればうれしい。地元の方にも使って頂き、地元の魅力を再発見してほしい」と話す。
市教育委員会教育総務課の担当者は「今回は大山の紅葉に合わせて実施した。次回は未定だが、調査の結果を公表するためのPRとして実施したい」と話す。両大学の調査は年度ごとに報告がまとめられ、図面や調査資料などが市教委に提出されているという。
大山詣り
鳶などの職人たちが、巨大な木太刀を江戸から担いで運び、滝で身を清めてから奉納と山頂を目指す庶民参拝。江戸時代には、江戸の人口100万人の当時、年間20万人が大山に訪れたという。
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