負けず嫌いの技巧派

　○…５種類の変化球と伸びのあるストレートを武器に、巧みな投球術で打者を打ち取る左腕。このほど行われた育成ドラフト会議で、千葉ロッテマリーンズから育成枠４位で指名された。「強い意志を持って１年で上に上がる。『ロッテと言えば佐藤』と呼ばれるような、皆の憧れの選手になりたい」と意気込みを見せる。

　○…東京都出身。小学校１年から両親の勧めで野球を始める。「３年の時初めてヒットを打ってから、野球がおもしろくなりましたね」。その頃から将来プロ野球選手になることを夢に見ていた。中学を卒業後、関東第一高校へ進み、３年生の時エースナンバー１を背負ってチームを甲子園に導いた。

　○…専修大学へ進学すると、１年の秋に東都リーグ２部で初勝利。２年の秋には１部との入れ替え戦２試合目に先発するも、初回に４失点で降板したことが忘れられない。「野球人生で一番落ち込みました。４年生の最後の試合だったので申し訳なくて」。そこから翌年のリーグを逆算して必死にトレーニングに取り組んだ。結果、３年の春に２部リーグ最多の６勝を上げ、最優秀防御率、最優秀投手、最高殊勲選手の３冠に輝いた。「嬉しかった。負けず嫌いな性格なので、良かった事よりも悪かった事が忘れられないんです」と笑う。

　○…西富岡の体育寮で過ごした４年間。休日は部屋で野球ゲームをしたり、漫画を読んで過ごす。伊勢原の思い出は「タクシーの運転手さんが『頑張って』と応援してくれたことや、必勝祈願した阿夫利神社。それとサイゼリヤ」と笑う。夢の実現に向け、「自信はあるが不安もある。それが頑張る力になってちょうど良いです」と笑顔で語った。