伊勢原市は、市日本遺産協議会事業の一環として実施している、伊勢原うまいもの遺産販売収入文化財還元制度を活用した第1弾として、「大山道 道標マップ」をこのほど作成した。マップは市観光協会のホームページで見ることができる。
同制度は、日本遺産を生かした地域活性化を目的に、地元の事業者を中心に2018年に結成した「伊勢原うまいもの遺産創造委員会」が、開発した商品の売上の1%を市の文化財保護や周知のために、協賛金として還元するもの。まちの魅力である文化財群を後世に継承し、持続可能なまちづくりをめざしている。
協賛金は、2019年度に柏木牧場と茶加藤、ありあけの3社が共同開発した「大山阿夫利246・生乳茶菓」の同年度の売上の1%、約20万円が活用された。
日本遺産「江戸庶民の信仰と行楽の地〜巨大な木太刀を担いで大山詣り」の舞台である市には「大山街道」や「大山道」と呼ばれる旧道が関東近縁から多くつながっていて、今でも街道沿いに多くの道標が残っていいる。その一部は文化財に指定されているものの、一体的に周知ができていなかったことから、市商工観光課と市教育委員会が協議し、協賛金を活用した道標マップをこのほど作成した。
49の道標を地図に表示
地図は、市教委が2007年度から3カ年にわたって実施した「再発見大山道調査」の調査成果と、市観光協会が12年度から18年度まで開催した「大山道ウォーク」のテキストを基に作成され、市内と市周辺の道標49カ所と、主な大山道の経路を2万5000分の1の地図上に記載。49の道標に関する説明の一覧表も市観光協会ホームページに掲載している。市商工観光課の担当者は「マップを活用して大山道を歩き、道標を巡って頂けたら」と話す。
同制度を活用して20年度は、日産テクニカルセンターと龍屋物産による「カキノタネ」、市内岡崎の米谷豆腐店の「大山詣り豆腐」など、新たな商品を開発。協賛金を活用した第2弾の還元は今後検討していくという。
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