伊勢原 文化
公開日:2023.05.19
大山の能狂言教室
晴れ舞台に向け練習開始
江戸時代から伝わる伊勢原市指定文化財の「大山能狂言」を親子で学ぶ「大山能狂言親子教室」が5月12日から大山阿夫利神社(目黒仁宮司)能楽殿で始まった。教室は9月まで行われ、10月の「大山火祭薪能」、12月に予定されている中央公民館の発表会でその成果を披露する。
この親子教室は、大山能を継承する目的で活動する有志団体「大山能楽社保存会」が主催。若い世代に向け、地域にある伝統芸能の浸透や、次世代を育成する目的で開催されている。
大山能は今から300年ほど前に誕生したといわれる。江戸時代に大山山内の神職、僧侶や山伏の対立に頭を悩ませた徳川幕府が、紀州の観世流能楽師を呼び寄せて能楽を教え、共に修練することで争いを治めた事が始まりとされる。関東大震災や太平洋戦争などによる混乱や後継者不足で一時衰退したが、戦後に地元有志らで再興された。
当日は、観世流能楽師で、3歳で初舞台を踏んだ重要無形文化財総合指定保持者の松木千俊さんが講師を務め、扇子の持ち方やすり足など、舞の基本を指導した。松木さんは「世界的にも評価の高い伝統芸能を知ってもらうことは、これからのグローバル化社会でとても役立つと思う。ぜひ体験していただきたい」と述べた
教室を担当する保存会の目黒久仁彦さんは「能楽は300年前のミュージカルをイメージしてほしい。市制30周年を記念して創作された『道灌』を半年で舞えるように練習していきましょう」と話した。
大山火祭薪能は10月3日(火)、4日(水)の2日間にわたって開催を予定。観世流宗家観世清和氏一門、人間国宝山本東次郎氏一門が出演、親子教室に参加した子どもたちの集大成が大山の晴れ舞台で披露される。
保存会では現在、小中学生の参加者を募集、体験参加も可。詳細は大山能楽社保存会【電話】0463・95・2006へ。
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